各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
「お互いの連携」「世代間のつながり」によって地域活性化のお手伝いを!
熊本県中小企業団体中央会は、県内唯一の中小企業連携組織の専門支援機関として、「地域経済の活性化に貢献する」という目標を掲げて様々な活動を展開しております。
中小企業の皆様が一体となって、事業の合理化や新たな事業展開等を目指して組織された事業協同組合を創設から運営に至る広範にわたり支援を行うことが主な役割であります。
私が今年5月に会長に就任して、特に感じていることは、組合組織の理念である「相互扶助」の精神に基づいた「お互いの連携」や「世代間のつながり」の大切さです。
どの業界も需要に対して供給過多であり、加えてデフレ状態に陥っている現状においては、お互いが連携しながら、新たな価値や商品・サービスを市場に提案することが地域経済を活性化させるためには重要なことだと思います。それぞれの企業や業界には、それぞれ固有の見方や考え方があります。その中で、企業同士が連携しあうことによって、いろいろな企業やいろいろな業界の多方面にわたる角度からの見方や考え方を加えることで、新たな事業展開の可能性が拡がるのではないかと思います。
また、これまで事業を連綿とリードしてこられた世代、その後継者世代、社会人としてスタートしたばかりの世代、各々の世代をつなぐことが地域の活性化の大きな原動力となるのではないでしょうか。
これからの地域を担う若手経営者や後継者には、経営者として仕事に対する考え方や経営判断の基準の物差しを多く持ってもらうことが必要だと思います。そのためには、今まで永年牽引してこられた世代の持つ経験や考え方を伝える場を持つことが必要になってまいります。私ども、中央会といたしましても、後継者や若手経営者で組織された中央会青年部を世代間の交流の場として活用してまいりたいと考えています。
中央会では、平成25年度において、「環境変化に即した組合支援」「新たな連携・共同化の推進」を大きな柱に掲げて活動していこうと考えています。
市場環境の変化や組合員企業の戦略の多様化で連携組織が行う共同事業のニーズは大きく変化しています。
ひとつめの「環境変化に即した組合支援」とは、環境の変化等に対応できなくなっている共同事業の活性化や再構築への提案を行うことによる既存の連携組織の活性化を図る取り組みです。
もうひとつの「新たな連携・共同化の推進」とは、依然として厳しい経営環境の中で、お互いの経営資源を相互補完することで、総合的な経営力の強化を図ったり、新技術・新製品の開発を行ったりする取り組みへの支援です。これには、農業と商工業者が連携して製品開発を行う農商工連携や地域資源を活用した新製品の開発等の取り組みも含まれます。
ただ、いずれにしましても、連携組織の根幹には、人と人との「信頼」が必要であると考えています。
今後も引き続き、私ども中央会が県内中小企業の皆様より厚い信頼を得られ、地域経済の活性化に貢献できますよう役職員一丸となって頑張ってまいりたいと考えています。
貴同友会におかれましても、新たな連携の芽が数多く芽吹かれることを期待しております。
2013年2月号掲載
熊本県中小企業団体中央会 会長
野田 三郎
昭和27年2月1日生まれ。
昭和51年3月成蹊大学工学部経営工学科卒業。平成6年3月(株)野田市兵衛商店代表取締役。平成7年12月(株)野田市電子代表取締役。平成17年5月熊本県商工振興協同組合理事長。平成11年11月熊本商工会議所常議員。熊本経済同友会常任幹事。平成24年5月熊本県中小企業団体中央会会長(現在)
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