一般社団法人 熊本県中小企業家同友会

特集

各界からの提言

各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ

熊本県内の産学官技術交流拠点「熊本県産業技術センター」

「活力溢れる元気なくまもと」を目指し、県内企業の「売れるものづくり」を推進するためには、共同研究や技術指導、依頼試験の受託、研究機器の開放等を通じて、技術的な支援を行っていくことが必要です。


そのため、県では、平成19年4月に、「工業の振興」から、「農工連携」など時代のニーズに呼応し、産業支援機関との連携強化を図るため、工業技術センター、食品加工研究所及び計量検定所を再編・統合し、「熊本県産業技術センター」を誕生させました。以来、産業技術センターでは、地域企業のニーズに対応した技術支援を展開して参りましたが、産業技術が高度化していく中では研究機器の充実をはじめとするハード面の整備も不可欠です。


産業技術センターの事業体系

産業技術センターの事業体系


そこで県では、技術支援拠点としての機能強化、連携・交流拠点としての機能強化を図るため、平成20年度から平成22年度にかけて、当センターの大規模な施設整備を行い、平成23年3月にリニューアルしました。また、併せて、技術指導や依頼試験に必要となる研究機器についても増強・刷新を図っています。一方施策としては、有機エレクトロニクス分野を次世代リーディング産業の一つに掲げ、独立行政法人科学技術振興機構の支援を受けて試験研究機器を整備し、平成23年2月に有機薄膜関連の技術拠点となる「くまもと有機薄膜技術高度化支援センター(PHOENICS)」を当センター内に設置し、産学官連携による有機薄膜技術の研究・実用化に取り組んでいます。


このほか、農業県である本県の特徴に着目し、工業分野における生産管理技術等の農業生産活動への導入 や、販売が可能な試作品の製造ができる食品加工試作室を活用し、加工食品の試作支援を行 う な ど、農業生産活動の高度化 や6次産業化の支援にも力を入れています。


食品試作支援室

食品試作支援室


当産業技術センターは、県内企業のニーズをしっかりと見極め、地域企業との距離が近く、また小回りが利く特性を十二分に活かして、技術者や研究者の皆様が利用しやすい敷居が低い賑やかな公設試を目指し、「幸せを実感できるくまもと」を技術の面から推進して参ります。技術に関する課題がありましたら、どうぞご相談ください。


◆お問い合わせ先
〒862-0901 熊本市東区東町3丁目11番38号
技術総合相談窓口 TEL:096-368-2117
その他のお問い合わせ TEL:096-368-2101


2012年9月号掲載

熊本県産業技術センター 所長 坂井 滋

熊本県産業技術センター 所長
坂井 滋

昭和23年5月1日生まれ、熊本県出身。
東京大学工学系大学院修士課程終了。
昭和48年4月日産自動車株式会社入社。
昭和61年1月同社商品開発本部主担(課長)。
平成11年7月同社商品企画室室長。
平成12年1月同社プログラムダイレクター。
平成20年5月同社退職。
平成20年6月同社技術顧問、(財)くまもとテクノ産業財団顧問。
平成20年7月熊本県産業技術顧問。
平成22年4月熊本県産業技術センター所長

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