各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
年頭の御挨拶
新年明けましておめでとうございます。
熊本県中小企業家同友会の皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。また、日頃から県政の推進に御理解と御協力をいただきますとともに、地域経済の発展に御尽力いただき、厚く御礼を申し上げます。
さて、昨年の県内経済を振り返ってみますと、世界的な景気後退の影響を受け、企業収益の減少や雇用情勢の悪化など極めて厳しい一年でした。現在、製造業の生産などで持ち直しの動きが見えて参りましたが、雇用情勢は依然として低迷を続けており、いまだ予断を許さない状況です。
こうした中、県では、国の経済対策に積極的に呼応し、数次にわたる経済対策関連予算を計上するなど景気・雇用情勢の回復に向けて様々な対応を行って参りました。具体的には、中小企業に対する融資枠の拡大などの資金繰り支援や、緊急雇用創出基金の大幅積み増しによる雇用対策の拡充・強化、県経済に直接波及効果の及ぶ緊急的な公共事業の前倒しや追加などを実施いたしました。本年も引き続き景気・雇用対策にしっかりと取り組み、本県経済の一日も早い回復に努めます。
また、このような喫緊の課題への対応とともに、県政運営の基本方針である「くまもとの夢4カ年戦略」において、経済上昇に向けた戦略として掲げた「活力があり、雇用を創出する商工業」及び、「『記憶に残る観光地』歴史回廊くまもと」の実現にも積極的に取り組んで参ります。
特に、「活力があり、雇用を創出する商工業」を実現させるためには、県内企業の99%を占め、地域経済や雇用において大きな役割を担っている中小企業の振興が大変重要です。このため、県では、県産業技術センターの機能充実、農商工連携による新商品開発及び販路開拓の推進、商工団体の経営相談機能の充実など、中小企業の経営力・技術力向上に資するような施策をきめ細かく展開して参ります。
加えて、本県は、半導体関連産業の集積や太陽電池製造企業の立地など、今後着実な成長が期待される太陽光発電関連産業の振興を図るうえでの高いポテンシャルを持つことから、「太陽光発電の先進県」になることを目標に、産学行政による次世代技術の開発、利用技術の実証実験などに取り組み、半導体関連・自動車関連産業に次ぐ本県のリーディング産業へ育てていきたいと考えています。
また、「『記憶に残る観光地』歴史回廊くまもと」の実現に向けた取組みを進めるに当たり、来年春に迫った九州新幹線全線開業への対応が当面の最も大きな課題です。県としては、開業効果の最大化を目指し、関西以西に重点化した開業準備キャンペーンの展開や本県固有の観光資源を活かした旅行商品の開発・販売などを行うとともに、県民総参加のおもてなし運動を展開して参りますので、皆様の御協力を賜りますようお願い申し上げます。
最後に、新年が皆様にとりまして素晴らしい年となりますよう心からお祈り申し上げ、新年の御挨拶とさせていただきます。
平成22年 元旦
2010年1月号掲載
熊本県知事
蒲島 郁夫
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