各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
(財)くまもとテクノ産業財団を身近なものに
中小企業の皆さんは、厳しい経営環境をこれまでにも幾度となく経験されており、その都度、経営者をはじめ関係者等の一丸となった努力や尽力によって難局を克服して参っておられます。
しかし、今回の世界同時不況に対し、殆どの関係者から、「この不景気は桁違いのものだ。自分らではどうにも出来ない。」と、悲鳴の声が満ち溢れています。
国や地方自治体は、この大不況から一刻も早く脱却し、景気の回復を図るべく様々な緊急の経済対策を打ち出しております。これらの対策等が実効性を伴って着実に実施されることを願っております。
さて、(財)くまもとテクノ産業財団は、県下に約30の中小企業支援機関がありますが、その中核的支援機関に認定されております。その主な役割は、熊本県との連携を図る中で、県が掲げる産業振興策の実現に向けて、その実働部隊的な活動を担うことになります。
具体の業務をいくつか紹介します。
(1)人材の育成について
企業にとって人材の育成や確保は不可欠なこと。対象者や業務内容に応じてカリキュラムを編成し人材の育成を行う。
(2)経営支援について
企業ニーズに即した情報提供、経営相談や起業化支援、資金や設備の提供等で支援。
(3)取引推進について
下請取引の斡旋や商談会を開催し、販路開拓につなげる。
(4)産学連携推進について
新事業、新分野の技術研究・開発を目指し、産と学と行政間での連携強化を推進。
(5)地域資源の活用等について
地域資源を活用した商品開発や成長が見込める産業分野の支援を行う。
等でございますが、県下の中小企業の皆さんからの相談や質問、要望等に応じて職員を配置し支援を行っております。
今回の不況で、財団にも「どうにかならないものか」との要望等が数多くございます。財団としても、不況下で仕事量や取扱量の急減に苦しむ中小企業に対する支援は喫緊の課題です。
財団が持っているノウハウや情報量を活用し、全力で支援をいたします。特に、事業の掘り起こしに努め、今回の緊急経済対策を積極的に活用するほか、申請の段階からコーディネーターも加わり計画書づくり等を支援することにしております。
財団は頑張る中小企業の皆さんを支援するため、相談員、ビジネスマネージャー、コーディネーター等専門のスタッフが対応しております。今後、販路拡大や大学等との連携を考えているみなさん方にも、財団を大いに利用いただきたいと思います。
最後に、熊本県中小企業家同友会の皆さんが、企業家としての誇りと会員同士の強い団結のもと、元気を出して企業経営に精進されんこと、そして、更なる御繁栄を祈念申し上げます。
2009年7月号掲載
(財)くまもとテクノ産業財団 専務理事
緒方 好秋
昭和22年10月7日生まれ、熊本大学法学部卒業、昭和46年4月熊本県県庁入庁、平成12年4月総務部市町村課長。平成13年4月農政部次長、平成15年4月天草地域振興局長、平成17年4月農政部長、平成19年4月(財)熊本テクノ産業財団専務理事(現任)
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