一般社団法人 熊本県中小企業家同友会

特集

各界からの提言

各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ

まだまだできる売上アップ 強みを改めて考えてみよう

天草すべてを応援するAma-biZセンター長の野間です。4月5日のオープン以来200件以上の多種多様なご相談を受けさせていただきました。これほど多くの方にいらしていただけると思わず、天草の経営者の方々のやる気、本気に日々圧倒されております。


天草だけが特別なのでしょうか?経営者の皆さんの最大の関心事である「売上アップ」などの諸課題を一緒に考える相談場所が求められていたのだと思います。もちろんほかにも相談出来る方は大勢いらっしゃいます。商工会議所、税理士、銀行、市役所、親族、経営者仲間、それぞれが大事な相談相手です。皆さん、Ama-biZに何を求めているのでしょうか?本稿ではこれまで受けた相談を踏まえ、地方の中小企業が前進するために必要な事は何か考えてみました。


例えば、とある家族経営の食品加工メーカーでは、過去の新商品展開時の投資が重荷になり、打てる手がわからない状態で相談に来られました。お話を伺っていると、これまで新商品開発では同業他社の一歩先を常に行っていたという強みが見つかりました。メイン商材では、「元祖」であることが判明し、店頭でのPOP作りをご提案したところ、早速実行に移され売上もアップしたとのことです。また、新商品の試食会を通じたお客様との関係強化といった展開が始まっています。


また、機器の修理・保守をする事業者では、販路拡大や社員のモチベーションアップが課題でした。そこで修理先の電話フォローをご提案したところ、早速実行に移され業務の改善につながるヒントが得られたとのことです。また、他の事業者との協同セミナーなど新たな展開を始められています。


Ama-biZ にはあらゆる業種、年齢の方々がいらっしゃいます。上記2例では業種も異なり、それぞれに悩み、課題は様々です。各相談ではセールスポイントの再発見、強みの発信方法の提案、強みを見つける方法の提案、連携の提案などをしております。1回1時間という限られた相談時間だけでなぜ対応出来るのでしょうか?


一つには相談者自身が答えを持っているからです。事業を継続してきているということは、その事業が何らかの理由で支持されてきたということ。私たちはまずはその支持されている理由を探り当てる事、つまり「真のセールスポイント」を見つける作業をします。その上で、その商品なりサービスを欲しがる人はどのような人か考えます。こちらも過去の実績から見つかる場合が多いです。セールスポイントもターゲットも相談者と話して行く中で見つかる事もあれば、見つける方法を一緒に考える場合もあります。


一つには売上アップには押さえるべきポイントがあるからです。セールスポイントと求めているターゲットを明確にして提供することで商品を売れる形にする、たとえば、おいしいお茶があっても自宅の薬缶の中に入ったままでは売れません。売りを明確にし、ペットボトルにいれ、飲料販売スペースに置く必要があるのです。このように売れる形にした上で、情報発信をすることで初めて商品は売れるようになります。


私どもでは販路開拓、新商品・サービス開発、新分野進出と売上アップの戦略を明確にした上で、情報発信の切り口を明確にするお手伝いをいたします。世界は刻々と変化しています。その中で次の時代を作り出すのは今の中小企業だと信じています。自社の強みを再度見つめ直し、よりよい未来を作りませんか?



2015年7月号掲載

天草市起業創業・中小企業支援センター(Ama-biZ) センター長 野間 英樹

天草市起業創業・中小企業支援センター(Ama-biZ)
センター長
野間 英樹

東京都出身、昭和51年7月5日生まれ、38歳。東京大学農学部卒業。大学時代から起業し新規事業立ち上げ、システム開発などIT分野を中心に多岐にわたる仕事に携わる。今年2月より現職のため東京より家族で移住

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