各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
年頭の御挨拶
あけましておめでとうございます。皆様には、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
熊本県中小企業家同友会におかれましては、日頃から県政の推進に御理解と御協力をいただきますとともに、「よい会社」、「よい経営者」、「よい経営環境」の3つの目的を果たすため、「自主・民主・連帯」の精神を基本とした企業づくり、人づくり、地域づくりに意欲的に取り組まれるなど、本県経済の活性化へ多大な御貢献をいただき、厚くお礼申し上げます。
また、日頃から、県民や地域と共に歩む中小企業を理念として、中小企業が抱える様々な経営課題に対する熱心な研究や、会員相互の交流など特色ある活動を展開されておられることに、深く敬意を表します。
さて、昨年4月に発生した熊本地震では、被害総額が約3.8兆円、このうち商工関連の直接的被害は約8,200億円に上るなど、私たちが今まで経験したことのない大災害となりました。
改めまして、お亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
自然の猛威を経験し、これまで当たり前と思っていた普段の生活が、いかに有り難く、かけがえのないものであるか、そして、その生活を取り戻すことが、いかに大変であるかを痛感するとともに、「自助」「共助」の大切さを再認識させられました。
被災された方々の生活再建のためには、住まいの確保とともに、経済・産業の復興も不可欠です。このため、県では、制度融資枠の大幅な拡充やグループ補助金による被災企業に対する経営再建の支援、「九州ふっこう割」による観光需要の喚起など、国の強力な支援も得ながら、一刻も早い本県経済の再建に迅速に取り組んできました。特にグループ補助金については事業者の皆様の関心も高く、事業継続に不安を抱えておられた事業者の方々が元気を取り戻す原動力となっているのではないかと思います。
昨年12月に新たに策定した「熊本復旧・復興4カ年戦略」においては、「災害に強く、誇れる資産(たから)を次代につなぎ、夢にあふれる新たな熊本」を基本理念に掲げ、経済的な豊かさだけではなく、地域への誇りに満ち、安全安心で、夢への挑戦が可能な“くまもとライフ”の実現を目指しています。取組みの方向性としては、“安心で希望に満ちた暮らしの創造”、“未来へつなぐ資産の創造”、“次代を担う力強い地域産業の創造”、“世界とつながる新たな熊本の創造”の4つとし、実現に向けて13の施策を展開していきます。
そのような中、約1000名の中小企業経営者の会員で組織される貴会の皆様が相互に高め合いながら県経済をけん引し、今後より一層の御活躍をいただくことを期待しています。
傷ついた熊本を一日も早く復活させ、熊本の将来の発展に向けた創造的復興に取り組み、「将来世代にわたる県民総幸福量の最大化」を目指して参りますので、皆様の御支援と御協力をよろしくお願いいたします。
結びに、本年が皆様方にとって輝かしい年となりますよう、心からお祈り申し上げて、新年のごあいさつといたします。
平成29年 元旦
2017年1月号掲載
熊本県知事
蒲島 郁夫
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