各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
コロナに対応する信用保証協会の支援体制について
熊本県中小企業家同友会の皆様には、私ども信用保証協会をご利用いただきまして、心より御礼申し上げます。
さて、県内の景気は、熊本地震で寸断されていた阿蘇大橋の復旧や、熊本駅周辺の再開発など地域経済の活性化が期待できる明るい話題がある一方で、コロナの影響が県内全域のあらゆる業種に波及し、未だ終息時期が見えないことから先行き不透明感が増しております。さらに、令和2年7月豪雨の被害を受けられた方々は、熊本地震およびコロナでの借入金を加えた三重苦となるなど、厳しい経営環境に直面しておられます。
このような状況の下、当協会は全国に先駆けて令和2年2月から、窓口となる金融機関のご協力をいただき、国や自治体が創設した「新型コロナ対応保証」を活用して、迅速な資金供給に尽力して参りました。加えまして、令和2年8月からは、私どもの主力のお客様である小規模・零細企業の方々の資金繰り支援策として、「アフターコロナ支援プロジェクトチーム」を設け、既存借入金の一本化による毎月の返済負担額の軽減や、元本返済据置の実施による資金繰り安定化など、個々のお客様に見合った支援策の提案を行って参りました。その結果、令和3年3月末現在で当協会の保証債務残高は4,085億円となり、協会設立から71年の歴史の中で、過去最大の規模となっております。
コロナ終息に向けた動きとしまして、日本でも令和3年2月からワクチン接種が開始されました。しかしながら、4月に入り第4波が到来するなど終息時期は未だ不透明であり、引続きコロナへの対応が必要な状況にあります。そこで、当協会は令和3年度からスタートする中期事業計画で、コロナに対応した事業継続を後押しできるよう、単なる信用保証による金融支援にとどまらない「本業支援」に取組んで参ります。新たに保証部内に「経営相談課」を設け、当協会をご利用いただいている企業の方々を直接訪問させていただき、製造形態の効率化、仕入・販売形態の見直し、売上げ回復のためのマッチング、あるいは広報活動の支援等々、お客様のさまざまなニーズに適合した提案を行っていければと考えております。
今後のコロナ禍がどのようになっていくのか、不透明感が拭えない状況にありますが、当協会としましては、さまざまな支援策を推進してまいりますので、引続きご支援・ご協力をいただきますようお願い申し上げます。
また、熊本県中小企業家同友会の草創期の皆様とは、小生の県庁時代に接点があり、提言機関としての今後の期待を申し上げたことがございました。厳しい経済情勢にございますが、改めて、熊本県中小企業家同友会の皆様方の御活躍を祈念申し上げます。
2021年6月号掲載
熊本県信用保証協会 会長
村田 信一
昭和48年4月:熊本県庁入庁
平成21年4月:熊本県副知事
(~平成28年5月)
平成28年6月:熊本空港ビルディング株式会社代表取締役
(~令和元年6月)
令和 2年8月:熊本県信用保証協会会長就任、現在に至る
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