各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
地域のつながりを大切にしたまちづくり
今年4月に中央区長に就任いたしました星子でございます。
私自身も区民の一人として生活している中央区では、まちづくりビジョンに掲げます“めざす区の姿”を『新たな出会いと未来創造の都市(まち)』~つながる、中央区。~とし、「きらりとひかる品格ただようまちをつくる」「わくわくがあふれる活力と賑わいのあるまちをつくる」「ほっとできる安全で安心なまちをつくる」「いきいきと暮らせる健やかなまちをつくる」の4つの方向性に沿ってまちづくりを進めています。
ご承知のように、中央区は熊本城周辺に中心市街地が形成され、白川と坪井川が縦断し、熊本城一帯や北部の立田山の豊かな緑、南東部の水前寺成趣園や江津湖等の湧水の潤いなど、都会的風景の中にも、自然の安らぎと豊かな歴史が感じられるすばらしい地域です。
そして、多くの人々が暮らし、集い、活動し、日々たくさんの出会いがあり、多くの「つながり」が生まれています。
例えば、地域共生社会や地域包括ケアシステム、昔でいうところの向こう三軒両隣での地域での支え合いといった“つながり”や中央区特有の魅力や文化、歴史等の特定のテーマに基づいた人と人、地域と地域、地域と事業者の“つながり”など、こういった様々な“つながり”をキーワードに、中央区ではまちづくりを進めています。
まちづくりを進めるうえでは、防犯や防災、保健・福祉や環境美化などの様々な地域の課題の解決に取り組むことができるよう、地域のつながりをさらに強くするとともに、まちづくり活動の担い手の確保などの課題に対応して、地域のコミュニティ機能を高めることが必要です。
こうした中、設置から今年で五年目を迎える地域のまちづくりの支援部署である『中央区まちづくりセンター』では、区民の皆さん自らが、目指す暮らしのあり方を考え、そのために何が必要か、なにをすべきか、検討し、選択し、行動できる『自主自立のまちづくり』を推進するため、日々、専任の地域担当職員が地域に出向き、様々な地域課題を住民の皆様と一緒に考え、行動し、解決に向けての提案、取り組みを行っているところです。
しかし、昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、“つながり”やコミュニティ形成のためのいくつもの地域活動や取り組みの実施が困難でした。
そこで、このようなコロナ禍を踏まえつつ、これまでも取り組んできましたLINE利用やZoom等によるリモート会議等地域でのICT利活用を推進するとともに、区内事業者と連携しながらICTの利活用を推進するための環境整備など『新しい生活様式』下での住民の“つながり”や“地域コミュニティ形成”に力を入れていきたいと考えています。
また、地域のまちづくり活動の担い手の確保についても、今年度は、例えば企業等の退職者の方等に対して、もっと地域活動への関心を高め活動への参加にもつながるよう、きっかけづくりにも取り組んでまいります。
このように、中央区では、今、できることから取り組みつつ、工夫をし、様々な形での「つながり」を大切にして、安全で安心して誰もが暮らしやすさを実感し、誇りを持って住める元気なまちとなるよう、まちづくりの取り組みを進めてまいります。
熊本県中小企業家同友会の皆様にもお力添えをいただければと存じます。
結びに、熊本県中小企業家同友会のますますのご発展と会員の皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
2021年8月号掲載
熊本市 中央区長
星子和徳
昭和60年 熊本市役所入庁
平成25年 人事課長
平成28年 中央区役所保健福祉部長
平成31年 健康福祉局総括審議員
令和 2年 消防局総括審議員
令和 3年 中央区長
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