各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
新たな時代を生き延びるヒント
新型コロナ感染症の影響が長引くに連れて、今後の企業経営も先が見えづらい状況になってきています。今言われているウィズコロナを見据えて、いかに戦略・戦術を立てていくかを見極める時なのかもしれません。事業の再構築、転換や再編などを検討する必要性があるかもしれません。あるいは、厳しくなった業績を立て直し、再生を図っていくための支援が必要になるかもしれません。
こういう時代に、頼りになる支援機関があります。
まず、「熊本県よろず支援拠点」は、経済産業省・中小企業庁が各都道府県に設定している、公的な経営支援・経営相談所です。売上拡大、経営改善・資金繰り、創業予定者への支援など、経営上のあらゆる悩み相談に対応しています。
そのミッションとして、次の3つを掲げています。(HPより抜粋)
1.売上が伸びない等、売上に関する悩みに納得いただける結果を出す
・コーディネーター等が一体となって相談企業の有する隠れた強みを見つけ出し、知恵と情熱で売れるヒントを提案し、売上アップ、販路開拓が実現するまで支援していきます。
・中小企業庁やよろず支援拠点全国本部が有する「売り」に関する豊富な事例や専門家等を積極的に活用し、相談企業の売上アップ、販路開拓を実現していきます。
2.相談企業が抱える様々な(よろず)経営課題にチームを編成して解決する
・創業・廃業、事業承継等々の様々な経営課題に対し、最適な支援機関や専門家からなるチームを編成して課題解決を図ります。
3.相談先に悩む中小企業・小規模事業者の相談窓口となり、最適支援機関等を紹介する
・中小企業・小規模事業者、創業予定の皆様などの相談を伺い、相談内容に合わせて最適任の各種経営支援機関及び専門家を紹介します。
熊本第一信用金庫では同機関と連携しています。現在、コーディネーターを私共に派遣していただき、定期的に出張相談会を開催しており、好評を得ています。
次に、熊本商工会議所の中に「熊本県中小企業再生支援協議会」と「熊本県事業承継・引継ぎ支援センター」という2つの機関があります。
熊本県中小企業再生支援協議会は、新型コロナ禍で先行きが見えない中で、資金繰りが心配、元々の経営不振が新型コロナでさらに悪化など、資金繰りを改善するために借入金の返済軽減を支援します(新型コロナ特例リスケジュール)。また、専門家が中小企業の特性を踏まえ、企業の再生に向けた相談・助言から再生計画策定までの支援も行います。
熊本県事業承継・引継ぎ支援センターでは、後継者がいない、まだ決まっていない等の悩みや相談に乗ってくれます。スムーズな事業承継、M&Aなどの支援を受けることができます。
社会全体が大きく変わろうとしています。既存の経営から一歩でも二歩でも踏み出し、新たな時代を生き延びるヒントが見つかるかもしれません。
2021年10月号掲載
熊本第一信用金庫 理事長
鴻池卓児
熊本市出身 東京理科大学卒
昭和57年熊本第一信用金庫入庫。平成18年業務企画部長、平成19年常勤理事、平成26年常務理事、平成29年専務理事を経て令和3年理事長就任
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