各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
年頭の御挨拶
令和4年の新春を迎えるに当たり、謹んで年頭の御挨拶を申し上げます。 熊本県中小企業家同友会におかれましては、日頃から県政の推進に御理解と御協力をいただいておりますとともに、本県経済の活性化に多大な御尽力をいただき、心から感謝申し上げます。
令和3年は、新型コロナウイルスの感染拡大が年始の第3波から続き、特に、第5波では、これまでで最も大きな影響を受け、県民生活や県経済に大きな影響を与えた1年となりました。 県としましては、第一に中小企業等の事業継続に向け、営業時間短縮要請協力金や事業継続・再開支援一時金の迅速な交付や、資金繰り支援などパッケージで支援して参りました。 事業者や県民の皆様には、営業時間の短縮や不要不急の外出自粛など、感染拡大防止のため多大な御協力をいただき、第5波の収束後、県内では全国的に見ても感染状況は落ち着いた状況になりました。 今後も、感染拡大防止と、地域経済や県民生活の回復という2つの目標のベストバランスを、県民の皆さんと一緒に追求し、さらに新型コロナウイルスがもたらした社会の変容をチャンスと捉え、DXや都市部からの人や企業の誘致、社会インフラの整備など、熊本の更なる発展に資する取組みを進めて参ります。
令和2年7月豪雨からの復旧・復興については、被災された方々全ての生活再建なくして復旧・復興はないとの思いで、被災者に寄り添い、県庁一丸となって取組みを進めてきました。 特に、なりわいの再建については、商工団体等とも連携し、被災事業者の個々の事情を踏まえた支援や迅速な補助金交付を行うなど、一日も早い創造的復興に向け全力で取り組んで参ります。 また、熊本地震からの復旧・復興については、発生から5年以上が経過し、創造的復興は着実に進んでいます。一方、すまいの再建や益城町の復興まちづくりなど残された課題の解決に取組み、熊本の更なる発展につなげていきたいと考えています。
私は、地震、コロナ禍、豪雨災害を乗り越えたその先に、熊本が、日本の経済、感染症、災害、食糧、環境の「5つの安全保障」に貢献する地方創生の姿を思い描いています。 特に「経済の安全保障」については、台湾の世界最大手半導体企業TSMCの工場が熊本に建設することが決定しています。このことは、県内はもとよりシリコンアイランドと呼ばれる九州、更には日本全体に波及効果をもたらすものと確信しています。TSMCの工場建設が、50年後、100年後の発展につながるシンボルとなるよう、事業者の皆様をはじめ国や関係市町等と連携し全力で取り組んで参ります。
熊本県中小企業家同友会の皆様には、引き続き、本県経済の回復と熊本の更なる発展に向けての御支援と御協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。 最後に、本年が皆様方にとりまして、輝かしい年となりますよう、心から祈念申し上げ、新年の御挨拶といたします。
2022年1月号掲載
熊本県知事
蒲島 郁夫
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