各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
中小企業の人材育成に
中小企業大学校をご活用ください。
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、多くの中小企業・小規模事業者の皆さまが厳しい経営状況に置かれていることと思います。また、世界的な物価高騰、少子高齢化や人口減少による国内市場の縮小、後継者難や人手不足、デジタル化への対応など多くの経営課題が生じています。
さて、私ども中小企業基盤整備機構(中小機構)は、国の中小企業政策の実施機関として、創業・起業から成長期、事業承継まで企業のライフサイクルに対応した様々な支援事業を展開し、中小企業・小規模事業者の皆さまの経営課題の解決をサポートしています。
このうち、中小企業大学校は中小企業の人材育成にフォーカスを当て全国9校体制で人材育成を支援しています。いずれの大学校においても研修に専念できる環境を整えて、ケーススタディや実習を交えながら、自社の経営課題の解決に役立つ実践的な内容の研修を実施しています。
研修の分野については、経営層から経営幹部、管理者、若手リーダーといった階層別に企画したものや、企業経営・経営戦略、組織マネジメント、人事・組織、財務管理、営業・マーケティング、生産管理といった経営課題に対応したものをラインアップしています。
さらに、事業再構築、IT活用、デジタル化、SDGsといった近年対応を求められるようになっているテーマの研修も行っています。
中小企業大学校は、研修教室のほかに宿泊施設やレクリエーション施設を整備している一方、人吉校のように必ずしもアクセスが良好とはいえない立地の場合もあります。
事業者の皆さまの利便性向上を図るため、施設の外に出てアクセスのよい場所で実施する校外研修を増やしています。このほか、地域の支援機関や自治体と連携し、人気の研修を連携先の所在地で実施する「サテライト・ゼミ」も実施しています。大学校の施設で泊りがけで研修を受けるのが難しい場合には、これらの施設外研修のご利用もご検討ください。
さらに、中小企業大学校にはweb校「WEBeeCampus(ウェビーキャンパス)」もあります。WEBee Campusの特徴は、まず、オンラインによる1日3時間の研修ですので、仕事の合間や子育て世代の方など通学せずにご利用いただけます。また、5名定員の少人数で行うゼミ形式の研修と10名定員のクラス形式の研修を用意しています。中小企業大学校で蓄積されたノウハウをオンラインで活用し、実践的な内容としています。
このように中小企業大学校では、様々なかたちで中小企業の皆さまの人材育成を応援しておりますので、是非ご活用ください。
2022年9月号掲載
中小企業大学校人吉校 校長
河井 豊
1969年生まれ。東京都小平市出身。
1992年4月 中小企業事業団(現 中小企業基盤整備機構)入団。
2018年 高度化事業部高度化事業管理課長。
2019年 高度化事業部高度化事業推進課長。
2020年 共済資金グループ共済資金課長。2022年6月より現職。
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