各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
持続的に成長できる
地方経済圏の構築に向けて
熊本県工業連合会は、熊本の工業の技術・生産力の底上げを目的に、1995年(平成7年)5月に設立された団体です。現在では、305社19団体で組織され、産学官連携などを図り、技術力の向上や人材確保・育成、販路拡大事業、県知事や熊本市長への施策提言事業などを実施しています。
設立以来27年、この間、企業存続に影響を及ぼす出来事がたびたび起こっています。設立年に発生した阪神・淡路大震災、2000年のITバブル崩壊、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震、近年ではコロナ禍、熊本豪雨、現在進行形であるロシアによるウクライナ侵攻などです。
企業が事業継続していくためには様々な課題に直面しますが、あまりにも大きな被害や影響を被った際には企業単独での再建は困難です。そのため、私たちは、企業連携や行政との連携、あるいは産学官金の連携のもとに結集して対処しなければうまくいかないことも多くあります。
今回のTSMCの熊本県内立地発表は、県内経済の浮揚にも期待がもてる大きなニュースとなりましたが、人口減少社会での人手不足感を加速させました。人材確保の課題は、製造業全体に及んでおります。この課題解決には、九州だけではなく、日本全国あるいは世界規模のエリアから人材を確保する必要があります。
これには短期的には流入者のための居住問題の解決や、子弟の教育環境、多言語で生活できる環境、長期的には子育て環境などの整備が必要です。これらの課題は企業だけでは対応できないものばかりであり、国や県、市町村との連携なくしては解決できません。
私たち企業の使命は、地域雇用の確保と地域産業の発展に寄与することも含まれていると考えます。また、良い人材の確保ためには働き甲斐のある企業に変わっていくことが必要です。そのためには、企業同士の切磋琢磨は当然のことですが、産学官金連携による事業変革も必要であると感じております。
6月に日銀熊本支店が発表した熊本県の金融経済概観では、感染症の影響が引き続きみられるが、基調としては持ち直しているとしています。しかし、原材料不足、物価高騰など不安定要素は少なくありません。
私たちはそれぞれが変革しながら、持続的に成長できる地方経済圏の構築に貢献することが望まれています。そこに新しい産業や雇用が生まれ若年層が活躍する場ができ、その活躍が経済をさらに活性化し、そのことがさらに若者を引き付ける。このような好循環を作っていく必要があると思います。地方経済圏構築に向けて是非熊本県中小企業家同友会の皆様ともいろいろな形で連携を取らせていただきたいと考えています。
2022年8月号掲載

(一社)熊本県工業連合会
代表理事会長
田中 稔彦
1982年熊本大学工業部卒業後、熊本県民テレビに入社し、主に報道に携わる。2008年に金剛株式会社に入社。開発本部長、副社長を経て、2009年より同社代表取締役社長。2021年5月に一般社団法人熊本県工業連合会代表理事会長に就任。
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