熊本ヴォルターズは、2012年に誕生しました。クラブの理念は「熊本に走る熱源であれ」。

地域の皆さまに支えられながら、熊本のプロバスケットボールクラブとして歩みを続けています。

私たちの使命は、試合をすることだけではありません。バスケットボールを通じて、人と人、地域と地域をつなぎ、「熊本の新たなる誇り」となることです。ホームゲームには多くの家族連れや子どもたちが訪れ、会場は“地域の週末の居場所”になっています。選手とファンが距離なくつながるこの空間こそ、私たちの原点です。

現在、熊本ヴォルターズは2026年から始まるBリーグの新トップカテゴリー「B.PREMIER」への2030年参入を目指しています。この新リーグでは、競技力に加え、地域との結びつきや経営の持続性が重視されます。

売上や観客動員などは基準を満たせる見通しが立ってきていますが、最大の課題は「アリーナ」です。世界に誇れるステージを熊本につくるためには、行政・企業・地域が一体となることが欠かせません。アリーナは単なる競技施設ではなく、“熊本の未来を映す象徴”になると信じています。この挑戦を、地域全体の未来づくりとして進めていきたいと考えています。

そして、私たちはいま、「世界の中の熊本」という視点を大切にしています。海外からの選手やスタッフが熊本で生活し、地域の子どもたちとふれあい、熊本の文化を学ぶ姿。一方で、熊本で育った選手やフロントスタッフが世界の舞台へ挑戦する姿。そのどちらも、熊本という地域が“世界とともに生きる場所”であることを示してくれます。

スポーツは、国や言葉を超えて心をつなげる力を持っています。熊本の人たちが世界と交わり、誇りを持って自分たちの街を語れるように――私たちはそのきっかけをつくる存在でありたいと思っています。

B.PREMIER、そして世界という舞台を見据えながら、熊本という街の可能性を信じて、挑戦を続けていきます。この挑戦はクラブだけのものではありません。応援してくださる皆さんとともに、“世界の中で輝く熊本”を目指して。これからも、スポーツの力で地域を、そして人の心の豊さを創り続ける熱の源となりたいと思います。

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2025年12月号掲載