各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
九州新幹線でビジネス活性―関西・中国地方戦略の強化―
九州新幹線が全線開通して8ヵ月になる。この間、短期的な効果としては、鹿児島や熊本で関西・中国地方からの観光客が増加し、駅周辺の地価が上昇するなどの効果が現れているが、中長期的にはそれにとどまらない大きな効果が期待できると思われる。
図1は鉄道時間距離でみた日本略図で、九州新幹線の部分開業以前(1995年)と全線開通後(2011年)で日本列島がどのように変形したかをみたものである。一見して大阪以西南九州までの西日本が大きく縮んでいることがわかる。大阪からの時間は、鹿児島は8時間が4時間に、熊本は5時間が3時間になった。
関西・中国地方と南九州両地域が近くなったことは、中長期的なビジネスの条件にも構造的な影響を与えると考えられる。人の交流がより容易化・活発化し、両地域間の取引網が密となり、またビジネスの立地条件の改善を通じて企業誘致につながる効果が期待できる。
このような効果は自動的に得られるものではなく、それが実際に得られるためには、官民当事者の努力も重要であろう。地元企業の中には、この機をとらえて、既に関西・中国地方戦略の強化を進めている企業もあり、また、金融機関も販路拡大ための商談会などを通じて企業の取組を後押ししている。県も地元企業の商圏拡大と企業誘致を推進するための「KANSAI戦略」を掲げて、熊本の魅力を発信している。
長年の念願かなってせっかく整備された九州新幹線というこの新たな交通インフラ、これを観光客の乗り物に止めず、ビジネスにも最大限活用して、南九州経済の活性化、ひいては西日本経済の成長、そして日本経済全体の重心が少し西に傾くような、そのようなものにしていかなければならないし、そのポテンシャルは十分にあると思う。

【図1】鉄道時間地図でみた時間短縮効果
2011年12月号掲載

九州財務局 局長
亀水 晋
昭和35年8月6日生まれ、石川県出身。
昭和58年3月一橋大学経済学部卒業。
同4月大蔵省(現財務省)入省。
平成15年EU代表部参事官、平成18年国税庁調査課長、平成19年内閣府参事官、
平成21年関東財務局総務部長、平成22年大臣官房地方課長、平成23年7月九州財務局長、現在に至る
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