各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
女性の活躍登用拡大に 向けて
企業・公務における女性社員・職員の活躍推進については近年どの組織においても鋭意取り組まれていることと存じます。ただ個々の組織内の企画・活動だけでは発想が煮詰まる等限界もあります。そこで当局では金融機関等に参加を呼びかけ先般(昨年12月3日)「九財・女性活躍推進フォーラム」を開催し、組織の枠を越えて女性職員や担当者が交流し刺激し合う啓蒙啓発の機会を実践しました。今回はその成果を踏まえ女性活躍登用拡大の視座を記します。
振り返れば90年代から2000年代初頭にかけ、企業も公務も育児休業や短時間勤務の制度を整備し、女性が出産育児等で退職するケースが減少、女性にとって「働きやすい職場」が形成されてきました。ただ、この時期職場はまだ長時間労働が蔓延していた男性職員が主体で、家庭を持つ女性職員は暗黙のうちに重責につけない(つかない)「マミートラック」現象が多く現れてきました。しかし2010年代に入ると男性も含め「働き方改革」の動きが始まり、2014年には「資生堂ショック」もありました。資生堂はもとよりワークライフバランス先進企業で世の中に先駆け店頭の販売員ビューティーコンサルタントの方々で育児等の必要のある方々に遅番や休日勤務をさせない短時間労働が普及していました。しかし近年そのような時間の需要が多くなり、短時間勤務以外の方々との不公平感また短時間勤務の方々もそのような繁忙の時間に活躍し腕を磨きたいとの思いもあり、それぞれの理解を得たうえで短時間勤務の体系下で休日や遅番勤務を復活させ、これが「資生堂ショック」としてビジネスシーンに担当のインパクトを与えました。それまでは働きやすいことだけが重視されてきたワークライフバランスが、より充実した仕事で自らの存在感を高める「働きがいのある職場」も実現するワークライフバランス・女性活躍の新たなステージに突入していると感じます。
この新たなステージは女性が多く上位役職に登用されるべきステージでもあります。私は女性の優れた特質は3点あると思います。ひとつはコミュニケーション力。女性は共感する力から人とよく打ち解け融和できます。2つめに支える力。母性また日頃の家族のケアから周りのメンバーを支える力があります。3つめに段取り力。忙しい家事育児を切り回すことから物事を段取りよく効率的に進めることができます。これまでは、企業も公務もリーダーは率先垂範「俺についてこい」的なメンバーを引張る特質が重要でした。しかし経済社会が発展し組織の運営も多様化複雑化し「正解なき時代」に突入した今、チームリーダーは多様なメンバーの発想や企画を活かし組織をなごやかに活性化することが肝要です。その意味で上記3つの特質をもつ「サーバントリーダーシップ」型の女性が上位役職に就くことがふさわしいケースが多く現れてきています。
最後にこれからの時代女性の活躍が組織のみならず地域経済の活性化のバロメーターになります。微力ながら地域の皆様と連携して女性活躍推進に向け大いに意を尽くしてまいります。
2019年3月号掲載

九州財務局長
川瀬 透
福島県白河市出身、1960(昭和35)年5月2日生まれ、58歳。明治大学政経学部卒。84年4月東北財務局入局。2013年7月東北財務局総務部長、14年7月関東財務局管財第一部長、17年3月同局総務部長兼金融安定監理官、同年7月国家公務員共済組合連合会総務部長などを経て、18年6月から現職
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