一般社団法人 熊本県中小企業家同友会

特集

各界からの提言

各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ

提言 ~今こそ、未来へ種を蒔くとき~

弊行は、福岡市博多区に本店を構えておりますが、熊本の地は私共にとっても大切な拠点です。2015年12月に熊本支店を熊本営業部に格上げし、今年で10年となります。同時期2016年4月に熊本地震が発生して以来、震災復興と共に歩んだ10年は、熊本の底力や人々の温かさに私共も数多く助けられてきました。この場をお借りして感謝申し上げます。

さて、誠に僭越ながら、日頃の企業経営者様との会話の中で私が感じたことをお伝えしたいと思います。

現在、多くの企業が人手不足や原材料の高騰、更にはデジタル化の波など、様々な課題に直面しています。しかし私は、これらの課題を自社の未来を再構築する為の好機と捉えていただきたいと思っており、以下3つの視点が重要と考えています。

1.守りから攻めへ:事業の強みを再定義する

自社の「本当の強み」とは何かを認識し、活用してほしいと思います。例えば、長年培ってきた技術や、顧客との信頼関係といった、数値には表れにくい「無形の資産」に光を当ててみてはいかがでしょうか。それをどう活かせば新たな価値を生み出せるのか、異業種連携や、新規市場開拓など、柔軟な発想で事業の可能性を広げていくことができると思います。(現状分析、戦略的事業計画)

2.人への投資:未来を創る最大の資産

人手不足の中、「どう集めるか」ではなく、「どう育て、どう活かすか」が重要です。デジタルツールの導入や業務の効率化は、単なるコスト削減ではなく、従業員がより創造的な仕事ができる環境を整える為の手段です。また、若い世代の柔軟な発想を取り入れ、従業員のキャリア形成を支援することは、企業の持続的な成長への投資だと思います。(人事制度の構築、人材育成)

3.デジタルの活用:変革の第一歩を踏み出す

デジタル化の課題は、人材やコスト、業務プロセスの見直し等、数多くありますが、一気に進めるのではなく、少しずつ始めてはいかがでしょうか。例えば、顧客管理や経費精算のデジタル化、SNSを活用した情報発信などが挙げられます。小さな一歩が、業務の効率化や新たな顧客開拓につながることもあります。(デジタル化、業務効率化)

西日本シティ銀行は、「西日本フィナンシャルホールディングス」の傘下で、関連会社と共にグループ総合力を発揮し、お客様の課題を解決する為に全力で対応しています。

私共は、「資金」を提供するだけでの銀行ではなく、皆様の「伴走者」でありたいと強く願っており、皆様が未来への種を蒔き、その芽を育てる為の水や肥料となれるよう、寄り添ったご対応を実践して参ります。

皆様の事業が更に発展されることを心より祈念し、私からの提言とさせていただきます。

2025年10・11月号掲載

西日本シティ銀行 中九州ブロック長兼熊本営業部長 米満 雄二

西日本シティ銀行
中九州ブロック長兼熊本営業部長
米満 雄二

1977年 福岡県福岡市生まれ
2000年 西日本銀行(現西日本シティ銀行)に入行
2019年 筑紫通支店長
2022年 博多駅東支店長
2025年4月中九州ブロック長兼熊本営
業部長に就任し現在に至る。
趣味は、ゴルフ・剣道(教士七段)※西日本シティ銀行剣道部監督

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