熊本県中小企業家同友会

特集

各界からの提言

各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ

「起業化で元気な熊本に」

8月29日、液卵大手のイフジ産業(本社:福岡県)が福岡証券取引所(以下、福証)に上場しました。福証にとって約1年ぶりの新規上場でした。福証の上場企業数は10年前と比べてほぼ半減しています。また、福証の新興企業向け市場のQボードへの上場はこの4年以上ありません。新規上場が少ないのは福証だけではなく、他の取引所も同じ様な状況です。上場企業が少なくなっているのには様々な要因がありますが、寂しさを感じると同時に、これからの地域経済に不安を抱かざるを得ません。


一方、総務省の「事業所・企業統計調査」及び「経済センサス−基礎調査」によると、1980年代半ば以降、「開業率」が「廃業率」を下回る状況が続いています。統計の取り方や算出方法について様々な意見があるかもしれませんが、ここ数年の開業企業数がそれ以前に比べて減少しているのが気になるところです。


こうした中、私ども(財)熊本県起業化支援センターは、平成8年の設立以降、創業初期の企業あるいは新分野進出企業を対象に74社、累計約6億5千万円の出資を行っております。また、平成13年からはベンチャー企業の方々等が資金調達・販路開拓・ビジネスパートナーの発掘等を目的にビジネスプランの発表の場として、くまもとベンチャーマーケット「二火会」を開催して参りました。これまでに41回開催し、出場企業数は延べ160社となっております。いずれの企業も事業意欲旺盛で、毎回熱の入ったプレゼンテーションを聞くことが出来ます。そして何より嬉しいのは、事前に提出していただく事業計画書に「株式公開の意思」を記入する欄がありますが、時々「有」という表示を目にすることです。


冒頭で、近年、新規上場する企業が少ないと申し上げましたが、福証では平成21年7月に株式公開を目指す企業を応援する『九州IPO挑戦隊』を発足させ、これまでに25社が入会し、株式公開に向けて準備を行なっております。この内、熊本の企業は4社で、その内3社が当財団の出資企業あるいは二火会登壇企業となっています。この3社のほかにも株式公開を目指す予備軍があると思われます。これらの企業の中から近い将来、株式公開を果たす企業が必ず現れると期待しています。是非、熊本発ベンチャー企業が九州、日本、さらには世界で活躍し、雇用等において地域経済に大きく貢献し、熊本をもっともっと元気にしてもらいたいところです。


熊本県中小企業家同友会におかれましては、前年度、政策委員会において「起業塾不易流行の会」を発足され、今年度も新規事業の開発や既存事業のブラッシュアップに取り組んでいかれるとうかがっています。是非、起業塾の取組の一環として、くまもとベンチャーマーケット「二火会」に一度ご参加いただき、そして自ら新規事業のビジネスプランをもって、ご登壇されてみては如何でしょうか。


蛇足になりますが、総務省の「就業構造基本調査」によりますと、近年、起業家に占める女性の割合は3割強となっています。また、年代別でみると直近のデータ(2007年)では40歳以上が4割強、60歳以上も約27%と全体の4分の1以上を占めています。起業に性別・年齢は関係ありません。強い想いがあればきっと叶うと思います。多くの方々の新規起業、新分野事業への進出で熊本をさらに元気にしていきましょう。


2011年10月号掲載

財団法人熊本県起業化支援センター 専務理事 野田 恵介

財団法人熊本県起業化支援センター
専務理事
野田 恵介

昭和34年7月6日生まれ、
熊本市出身、昭和58年明治大学政経学部卒業、同年4月(株)肥後銀行入行、平成19年11月本渡北支店長、 平成22年4月(財)熊本県起業化支援センター専務理事、現在に至る。

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