熊本県中小企業家同友会

特集

各界からの提言

各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ

ダイバーシティが日本を救う!? ~多様な人材の活用を~

〇成長戦略「女性活躍促進」に想う

2013年にアベノミクス第3の矢である成長戦略で「女性活躍促進」が掲げられて以来、日本でも「女性を活用」「女性の就労を促す」といった動きがやっと本格的なものになってきました。

少子高齢社会の中で、日本の人口は、現在の約1億2700万人から2060(H72)年には、8674万人(国立社会保障・人口問題研究所推計)まで、労働力人口も現在の6577万人から3795万人まで落ち込むといった厳しい試算の中、人材確保のために、これまでにも増して女性や高齢者、外国人等の就労支援が不可欠との危機感があるのだと思われます。


私が大学を卒業した1982年(S57)頃のことを隔世の感をもって思い出します。

当時の大企業の大卒女子募集要項には、堂々と「現役。自宅通勤。容姿端麗。」とありました。採用に当たってこのような前提条件は、今なら大問題ですね。浪人し、地方出身で、容姿端麗とも言えない私などはトリプルパンチで門前にも並べない状況でした。

そんなところ、こっちから願い下げだ!とばかり、当時の女子達の卒業後は、必然的に、試験で入られる法曹界、大学院、公務員などが圧倒的でした。


1985年(S60)に国連の「女子差別撤廃条約」に日本が批准し、翌1986年(S61)に男女雇用機会均等法が施行。その後、1992年(H4)に育児休業法(現 育児介護休業法)が施行。1997年(H9)に均等法が改正され、やっと募集や採用、昇進での女性差別が禁止されました。まだ17年前のことですね。


〇活力ある組織って?

組織というのは、おそらく企業も行政もそうだと思いますが、同じ目標に向かって、色々なタイプ、様々な考えの人達がああでもない、こうでもないと様々な角度から議論し、切磋琢磨することで活性化し、適度な緊張感が生まれ、自由な発想できめ細やかなサービスや新商品開発につながっていくと思います。

同じようなタイプ、同じような考えの人達の集まりでは良い仕事は積み上がりにくく、組織は衰退化していくと思います。


〇「ダイバーシティ」が熊本や日本の元気につながる

ダイバーシティ(多様化)の取組みというと、世界的に知られるグローバル企業を思い浮かべがちですが、熊本県内でも山鹿市の住宅メーカーが、女性が少ないとされる住宅業界で女性が成長の主戦力として活躍し、売上が10年で5倍に拡大したことが評価され、県内では初めて「平成25年度ダイバーシティ経営企業100選」(経産大臣表彰)に選ばれました。

同社は、従業員が全体70数人のうち女性が半数を占めているそうです。

熊本県は、企業や役所の管理職に占める女性の割合が都道府県別で広島県、岡山県と並んで全国5位、働く人に占める女性の割合でも3位です。「がまだしもん」達の姿が見えるようです。


性別や年齢、国籍、障がいの有無、経歴などにこだわらない多様な人材の活用こそが、熊本や日本のこれからの成長に欠かせない重要な視点だと思います。

さあ!私達も、できるところから具体的なアクションを起こしていきましょう!



2014年7月号掲載

熊本県商工観光労働部 商工労働局長  宮尾 千加子

熊本県商工観光労働部
商工労働局長
宮尾 千加子

昭和33年9月荒尾市生まれ。
昭和57年3月九州大学法学部卒、同年4月熊本県庁 入庁、健康福祉、市町村行政、農政、企業誘 致、人権、熊本市派遣、知事秘書、観光物産 等勤務を経て平成21年度商工観光労働部くまもとブランド推進課長、平成23年 度商工観光労働部観光課長、平成24年度 環境生活部環境政策課長、平成26年度商 工観光労働部商工労働局長

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