熊本県中小企業家同友会

特集

各界からの提言

各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ

産学官の連携強化で
地域貢献する大学を目指す

今年度、東海大学は全学的な改組改編を行い23学部62学科・専攻体制の大学として建学以来継承してきた文理融合の理念と、一貫教育を基軸とした教育・研究活動を実践し社会ニーズを先駆的に取り入れた、全国型かつ地域密着型の大学としてスタートしました。

九州キャンパスにおいても経営学部と基盤工学部を統合して「文理融合学部」を新設し、従来からの経営学科を引継ぎ、企業経営、アグリビジネス、スポーツビジネスのコースを学ぶ「経営学科」と観光ビジネス学科を発展させ地域観光コースに広報・心理コースを加えた「地域社会学科」また工学部を再編して情報工学コースと医療工学コースをもつ「人間情報工学科」の3学科でスタートしました。

また農業県熊本の唯一の農学部も学科名を見直し、農学科、動物科学科、食生命科学科として、より地域に寄り添うことを意識したリニューアルを行いました。さらに九州キャンパスでは「アグリ」をキーワードに2学部が一体となって地域課題に貢献できる大学を目指していく考えです。

現在熊本県では、TSMCの進出が決まり事業開始に向けて急ピッチでプロジェクトが進んでいます。このような大型プロジェクトに必要な人材育成は高等教育機関として当然のことですが、高齢化と過疎を抱える地域の課題も重要な地方創生の課題です。

農学部を持つ九州キャンパスは熊本県の基幹産業である農業の新時代に向けた挑戦を、生産から加工、流通はもちろんスマート農業、DX農業、農福連携など、あらゆる分野の研究を活かし地域貢献の出来るキャンパスにしていきたいと思います。

地域の中小企業の皆様も是非東海大学に足を運んでいただき、自社の課題や社会課題をぶつけていただくことで、産学官が連携して地域の活性化に役立てる場となることこそ、大学の使命であると考えています。またこれらの活動そのものが未来を担う学生にとっての学びの場であり、社会で役立てる人材育成にもつながると考えています。

農学部は6年前の熊本地震で大きな被害を受けましたが、2023年4月には阿蘇くまもと臨空校舎が開設されます。実学尊重を掲げて教育を行ってきた農学部が実習圃場を併設した本来の形を取り戻し、教育・研究をスタートします。

昨今の不安定要素の多い国際情勢下では食料やエネルギーの安全保障も、事あるごとに取り上げられています。東海大学の持つ多様な資産や学生の若い力を活用いただき、皆さんと共に熊本県の産業発展に寄与していきたいと思います。

2022年7月号掲載

東海大学九州キャンパス長 木之内 均

東海大学九州キャンパス長
木之内 均

神奈川県川崎市出身。1961年9月5日生まれ。九州東海大学農学部卒(第1期生)。ブラジル農業研修などを経て、98年木之内農園開業、2015年東海大学経営学部経営学科を経て18年経営学部長、22年4月から九州キャンパス長。
若者が仕事として始められる農業を目指して人材育成に取り組む。趣味はセスナ機操縦。

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