各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
天草のより良い未来に向けて
令和2年に実施された国勢調査の結果が、令和3年11月に公表されました。これによると、本市の65歳以上の高齢者の割合は41.2%となっており、国立社会保障・人口問題研究所の推計(平成29年推計)による令和47年の全国の高齢化率38.4%よりも高くなっています。つまり、現在の本市は、高齢化が進んだ45年先の日本の縮図と捉えることができます。これから本市が高齢化や少子化に対して取り組む様々な施策は、将来の日本の道標となるものであり、他地域の希望となるようなまちづくりを進めて行かなければなりません。しかし、これは簡単に、そして短期間に実現できることではありません。現実を直視し、小手先だけの手当ばかりに力を注ぐのではなく、じっくりと腰を据えてきちんとした未来像を示し、その実現のための一歩一歩を確実に進めていかなければならないと考えています。
私は、地域を発展させるためには教育が最も重要だと考えています。本市では子どもから大人まで学ぶことができる環境づくりに力を入れており、これまで都市部でしか学べなかったことを天草でも学ぶことができる場の提供や子育てするなら天草市と言われるような子育て環境の充実を図っています。世の中が予測不可能な時代になった今、学びと人のつながりとの掛け合わせからしか新しいアイデアやイノベーションは生まれてこないと思っています。
そのため、通信環境の整備はもちろんのこと、つながる力と人を育てることで天草のポテンシャルを最大限に引き出し、住む人にも来る人にも幸せを実感してもらえる場所にしていきたいと思っています。
自然、歴史・文化、食、人、安心・安全。この5つは世界のAMAKUSAを実現するための天草にあるどこにも負けない財産です。これらのブランドを磨き上げ、日本のみならず世界から憧れられる島にしていくことが、この天草を未来の子ども達につなぐ我々の使命だと思っています。
本市が目指す未来像を現実のものとしていくためには、たくさんの課題があります。しかし一方で、それはビジネスチャンスと捉えることもできます。県中小企業家同友会の会員企業の皆さまには、是非、本市に知恵と力を貸してください。行政だけでできることはほんのわずかです。最後は民間企業の皆さんや市民一人ひとりの力がなければ絵に描いた餅にしかならないのです。
貴会にはこれからの本市の取り組みに力強いご支援をいただきますようお願い申し上げます。
結びに、貴会の今後ますますのご発展と、会員の皆さまのご繁栄とご多幸を心からご祈念申し上げます。
2023年2月号掲載

天草市長
馬場 昭治
昭和43年11月2日生まれ、54歳。
本渡市立亀川中学校(S59.3)、済々黌高校(S62.3)、熊本大学教育学部(H4.3)卒業。(株)トライグループ、衆議院議員公設第一秘書を経て平成11年に家業を継承するため帰郷。ババ商店(株)代表取締役、天草ケーブルネットワーク(株)代表取締役などを歴任し、令和3年2月21日の市長選挙で初当選。現在1期目。
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