一般社団法人 熊本県中小企業家同友会

特集

各界からの提言

各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ

「人を大切にする社会」づくり

社会保険労務士制度は、今年55周年を迎えます。これもひとえに先達をはじめ関係団体の皆様方のご理解とご協力によるものと感謝申し上げます。これからもこの歴史を引き継ぎ我々社労士がさらに必要とされる士業団体として発展していくことを目指してまいります。

現在、社労士法第9次改正として社労士法第1条の「目的規定」から「使命規定」に改め、また「労務監査」が条文化されることにより、社労士の職責が益々増大することが考えられます。今後、我が国は急速な少子高齢化により経済の中心となる企業、とりわけ99%以上を占める中小企業において、いかに人材の確保、育成、定着させるかが切実な課題となります。そのような状況の中で、我々の上部団体の全国社会保険労務士会連合会が推進している、「労働条件審査事業」「社労士診断認証制度」等を中心とした労務監査事業を推進することでこの課題を解決したいと考えております。

昨今はどの職種においても人手不足が生じております。特に「社労士診断認証制度」事業の推進により、職場環境を改善し、従業員の皆さんが働きやすい企業を目指していることをアピールできます。また、診断結果を公表することで、企業情報に高い信頼性が生まれます。求職者にとっても診断結果を確認することで、企業実態の貴重な情報を得られるので、優良人材の確保につながります。

企業の労働社会諸法令の遵守状況や職場環境改善の積極的な取り組み、企業経営の健全化の取り組み状況を我々社労士が毎年確認診断し、その認証結果を公表することにより、「人を大切にする企業」であることをPRできます。

近年、働き方改革により長時間労働が削減され、テレワークなどの働き方の柔軟性やデジタル技術を活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)の導入により生産性を重視した環境に変わってきています。我々社労士も「働き方改革」から「働きがい改革」への先を見据えた社会を目指してまいります。

「人を大切にする企業づくり」を支援し「人を大切にする社会づくり」の実現を目指し、社会からの要請に応じながら中小企業の皆様と共に、変化に対応するための取り組みを進めてまいります。今後とも当会へのご協力とご理解を、そして事業の発展及び労働者等の福祉の向上のために、社労士をご活用頂きますようお願い申し上げます。

2023年9月号掲載

熊本県社会保険労務士会 会長 松田 哲也

熊本県社会保険労務士会 会長松田 哲也

昭和35年2月11日生まれ
八代市出身
熊本商科大学(現熊本学園大学)
商学部卒業
熊本市において会計事務所に就職し、企業の会計及び経営コンサルに従事。平成10年に松田社会保険労務士事務所を八代市において開業。
平成19年12月~平成25年4月総務省年金記録確認熊本地方第三者委員に就任。令和5年6月熊本県社会保険労務士会会長就任。

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