各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
いきいきと安全に暮らせるまちづくりをめざして
熊本地震という未曾有の災害を経験してから3年、「平成」の時代が終わり、「令和」へと新しい時代を迎え、本市では震災からの復興と被災された方々への生活再建支援を加速させ、一日も早い復旧・復興による新たな施策に取り組んでいるところです。
さて、本市が指定都市へ移行し、5つの区が設置され8年目を迎えます。その中で南区は面積が2番目に広く、第1次産業を中心に4つの工業団地など、自然と都市部が調和した、たいへん住みやすい環境となっています。
四季を彩るのどかな田園風景には全国屈指の生産量を誇るナスやトマトのほかメロンやきゅうり、花き、のり、ハマグリなどの豊かな農水産物があり、健康づくりでは拠点となるアクアドームや浜線健康パークなどスポーツ施設が集積しています。交通網では国道3号・国道57号・国道266号をはじめ、JR鹿児島本線の富合・川尻・西熊本の3駅・九州新幹線熊本総合車両所のほか南の玄関口である城南スマートICなど充実しており、製造・流通の拠点となる城南・富合の工業団地や熊本流通業務団地など多くの企業が誘致されています。また、国・県・市の指定文化財や史跡、伝統工芸など多くの歴史的資源があり、南区にはたくさんの「たからもの」があります。
この環境の整った南区では、めざす区の姿として「いきいき暮らしのまち南区」を掲げ、みんなでつなぎ、磨き、ひろげるまちづくりを進めています。
この区のめざす姿に加え、地震からの生活再建では、単身の高齢者や老々世帯も多いことから、個々と地域が共に孤立しないためのコミュニティへの取り組みを支援していくため「被災者に寄り添ったまちづくり」と、歴史に恵まれた環境と豊富なスポーツ施設を活かし、すべての区民が明るく健康的な生活を送ることができる「伝統文化とスポーツ活動を育むまちづくり」をテーマにしたところです。
南区では、この「まちづくり」を進めるにあたり、今年度は「第4期南区まちづくり懇話会」を発足させることとしており、未来を担う若者を対象としたワークショップの開催を含め、幅広い意見を反映させながら、これまで以上に区民・事業者・地域団体と行政がより参画できる場を設けることで、連携を深め、区民と一緒になって複合化する地域課題に取り組んでまいります。
また、管内6か所のまちづくりセンターには、各地域のコミュニティの活性化や地域の課題解決に取り組む地域担当職員を配置しており、地域の皆様から高く評価をいただいているところでございますが、さらに、自治会をはじめ各種団体との連携を深め、地域の課題に対し、きめ細やかな対応に心がけてまいる所存です。
今後は、より一層、熊本地震からの経験・教訓を踏まえた防災・滅災のまちづくりの仕組みを構築しながら、「自主・自立のまちづくり」を進めてまいります。そして、区民の皆様が、健康で生き生きと自分らしく安全に暮らせる環境づくりを目指してまいりたいと考えております。
結びに、熊本県中小企業家同友会の皆様におかれましては、地域経済の牽引役としてご尽力をいただいているところではございますが、区役所との連携した事業活動につきましても今まで以上のご支援をいただきますとともに、会員皆様の益々のご活躍とご多幸を祈念申し上げます。
2019年6月号掲載

熊本市南区長
村上誠也
昭和60年 熊本市役所 入庁
平成22年 政令指定都市推進室次長
平成24年 スポーツ振興課長
平成27年 東京事務所副所長
平成28年 東京事務所首席審議員
兼副所長
平成29年 文化・スポーツ交流部長
平成31年 南区長
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