各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
会員中小企業家に
向けての提言
一般社団法人熊本県中小企業家同友会におかれましては、本年5月1日に一般社団法人として新たなスタートを迎えられましたことを、心よりお喜び申し上げます。また、日頃から「よい会社」「よい経営者」「よい経営環境」の3つの目的を果たすため、企業づくり、人づくり、地域づくりに意欲的に取り組まれ、本県の地域経済の発展に多大な御貢献をいただき、深く敬意を表します。
私は、多くの県民の皆様の負託をいただき、4月16日に熊本県知事に就任いたしました。県民の皆様の御期待を真摯に受け止め、その職責の重さを実感する毎日です。
現在、本県は熊本地震や令和2年7月豪雨からの創造的復興が着実に進むとともに、TSMCの進出を契機に、将来の発展に向けた良き流れの中にあります。
これまで築かれてきたこの良き流れを、より大きなものとし、「くまもと新時代」を切り開いていくためにも、私自身が現場に赴き、県民の皆様の声に誠実に耳を傾ける行政をこれまで以上に展開して参ります。
特に、国内外から注目されている本県の半導体関連産業やTSMC関連産業への支援はもちろんのこと、熊本都市圏の渋滞対策や、半導体産業の集積に伴う地下水の保全など、県民の皆様の不安解消に向け、スピード感をもって取り組んで参るとともに、県民の皆様がTSMC進出効果を十分に実感できるように施策を講じて参ります。
一方で、物価高騰や人手不足など、中小企業者を取り巻く環境は依然厳しい状況であることも承知しております。
そうした状況を打開するべく、昨年12月には、国、県、労働団体、そして熊本県中小企業家同友会をはじめとする経済団体等が一同に会して「価格転嫁の円滑化に関する協定」が締結されました。
県としても、関係団体と連携・協力し、円滑な価格転嫁の推進と、経済の好循環の実現に全力で取り組んで参りますので、中小企業家同友会の皆様におかれましても、引き続き積極的な取組みをお願いします。
また、人口減少、人手不足の問題については、子どもをまんなかに、安心して、結婚・出産・子育てができる社会を創っていくことが大事であり、私自身が「こどもまんなか応援サポーター」に就任しました。そして、県の代表として、職員が働きやすいワークライフバランスの整った職場環境のために、よかボス宣言も行っています。こどもたちが笑顔で育つ、持続的で活力あふれる熊本の未来を創るため、中小企業家同友会の皆様にもぜひ「こどもまんなか熊本」の実現に向け、一緒に取り組んでいただきたいと思います。
引き続き、「くまもと新時代」に向けて県庁一丸となって取り組んで参りますので、皆様の御理解・御協力をお願い申し上げます。
2024年7月号掲載
熊本県知事木村 敬
東京都出身、昭和49年(1974年)5月21日生まれ、50歳。東京大学法学部卒。東大「蒲島ゼミ」一期生。平成11年自治省(現総務省)入省、鳥取県経済・雇用政策総室長などを経て、平成24~28年、熊本県に出向し商工政策課長、総務部長などを務めた。令和2年10月消防庁防災課広域応援室長から熊本県副知事就任。令和6年3月の知事選で初当選、4月16日熊本県知事に就任。
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