各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
年頭の御挨拶
新年明けましておめでとうございます。
熊本県中小企業家同友会の皆様におかれましては、佳き新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。皆様方には、日頃から県政の推進に当たり、御理解と御協力をいただきますとともに、地域経済の発展に多大な御貢献をいただいておりますことに、厚く御礼を申し上げます。
また、貴会におかれましては、自主・民主・連帯の精神を運営の基本に中小企業をめぐるあらゆる課題の解決を目指し、研修、部会活動に意欲的に取り組まれるとともに、地下水の涵養と自然環境保全を目的とした「同友の森づくり」運動などの社会貢献活動にも取り組んでおられますことに、深く敬意を表する次第です。
さて、県内経済につきましては、急激な円高の影響、海外景気の下振れや駆け込み需要の反動による消費の低迷によって、景気は持ち直しているとはいうものの、回復のテンポが鈍化しつつあるとされています。雇用情勢においても、有効求人倍率などの指標は対前年比較では改善傾向にありますが、依然として厳しい状況が続いています。
このような情勢の中、県としましては、国の経済総合対策に呼応した、地域活性化や社会資本整備推進のための財政拠出、緊急雇用事業の拡充や制度融資による資金繰り支援など、景気、雇用対策に積極的に取り組んでいるところです。
また、今年は、県政運営の基本方針としている「くまもとの夢4カ年戦略」の最終年度を迎えることから、「くまもとの夢」の実現と県勢発展の礎を築くという強い覚悟で、「経済上昇くまもと」をはじめとする4つの分野に取り組んでいきたいと考えています。
特に、活力があり雇用を創出する商工業を実現するため、企業誘致の推進、中小企業の技術・経営革新、販路開拓の支援など様々な施策を展開して参ります。
さらに、昨年12月に「熊本県産業振興ビジョン2011」を策定し、「セミコンダクタ」、「モビリティ」、「クリーン」、「フード&ライフ」、「社会・システム」を重点成長5分野と位置付け、県内企業の競争力を高めるための施策を積極的に推進して参ります。
いよいよ本年3月12日には九州新幹線が全線開業します。県では、全線開業の効果を県内全域に波及させていくため、県民総参加での取り組みを各方面で進めてきました。とりわけ、観光面では、JR西日本と全面的にタイアップした「くまもとサプライズザンス観光キャンペーン」等を行ってきましたが、今年は、開業後の更なる誘客を図るため、宮崎・鹿児島両県と連携した「熊本・宮崎・鹿児島デスティネーションキャンペーン」を開催いたします。また、今後の市場拡大が見込まれる中国をはじめとした東アジア諸国との交流促進に向け、県内企業の海外展開に対する支援や外国人観光客の受け入れ態勢の整備も進めて参ります。
来年には熊本市の政令市移行も控え、熊本の浮揚につなげる大きなチャンスを迎える中、今年の干支であるウサギのように、本県が更なる飛躍を遂げることができるよう取り組んで参りますので、引き続き御支援、御協力をお願いいたします。
最後になりますが、貴会の益々の御発展と、新しい年が皆様方にとりまして実り多き一年となりますよう、心からお祈り申し上げ、新年の御挨拶とさせていただきます。
平成23年 元旦
2011年1月号掲載
熊本県知事
蒲島 郁夫
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