各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
「よろず相談引き受けます」
平成28年熊本地震によりお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された企業の皆さまに対して、お見舞いを申し上げます。
また、熊本県中小企業家同友会の皆様には、日頃から当財団の事業運営に御支援、御協力をいただき、心からお礼申し上げます。
公益財団法人くまもと産業支援財団中小企業支援センターは、県内中小企業者・小規模事業者の皆さまを支援するため、相談対応、専門家派遣、助成金の交付、販路開拓及び人材育成など様々な事業を展開しております。
その中でも、相談対応については、県内企業の現状を把握し課題解決を行うための基礎となるもので、施策形成の材料収集の場としての役割も果たすものであることから、非常に重要な事業であると考えています。
当財団は、熊本テクノポリス財団、熊本テクノポリス技術開発基金及び中小企業振興公社が統合してできたという沿革からも、元々製造業の支援に強みと比重がありました。
このような中、平成26年6月に、売上拡大、経営改善など中小企業者・小規模事業者の経営上のあらゆる相談に対応するよろず支援拠点が中小企業支援センター内に設置されたことにより、小売業、サービス業など、相談が寄せられる業種の幅が格段に広がりました。現在、チーフコーディネーターを中心に、中小企業診断士、経営コンサルタント、社会保険労務士、デザイナーなど専門性を持った10人のコーディネーター、総勢11人体制で相談対応を行っております。
このよろず支援拠点の特徴は、課題が解決するまで何度でも総合的、継続的なサポートが受けられる点にあります。在籍する複数のコーディネーターから様々な視点からの助言を受けることができますし、ネットワークを活かした他機関の紹介やミラサポの制度を使い全国レベルの専門家の指導を受けることも可能です。
これまでの相談件数を見てみますと、平成26年度は2,286件、平成27年度は6,454件と、平成26年度が6月からのスタートだったことを差し引いても大幅に伸びています。また、来訪相談件数も、熊本市街地から離れた立地であるにもかかわらず、平成26年度の1,312件から、平成27年度は2,626件へと大きく伸びており、これは、県内企業の皆様から御支持をいただいた結果であろうと考えております。
平成28年熊本地震への対応として、地震直後から、通常相談業務に加え、財団内での休日電話相談をはじめ、自治体や商工団体が開催する相談会へのコーディネーターの派遣、セミナーの開催など、被災された企業様に対するきめ細かい相談対応を行っているところです。
どこに相談したらよいか分からない企業様がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽によろず支援拠点に御相談をお寄せください。
なお、今後、当財団としては、グループ補助金の復興事業計画の策定や同補助金の交付申請をサポートするとともに、震災復興特別商談会を実施して、熊本地震により被災し取引に影響を受けた県内ものづくり企業を支援していくこととしています。
熊本地震からの早期復旧、そして創造的な復興に向け、財団としての総力を結集するとともに、熊本県中小企業家同友会様などの商工団体、金融機関及び自治体とも協力、連携して県内中小企業者・小規模事業者の皆様を支援して参る所存でございます。
2016年8月号掲載
公益財団法人くまもと産業支援財団
中小企業支援センター長
上村 敬一
昭和37年6月生まれ。八代市出身。昭和61年3月明治大学法学部卒業。同年4月熊本県庁入庁。農林水産部団体支援課勤務後、平成27年4月から現職
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