各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
中央区のこれからのまちづくり
平成24年4月の区政施行により中央区が誕生し、本年で7年目を迎えました。
中央区は、中心市街地にはにぎわいがあふれ、商業、行政、文化、病院等の都市機能施設の集積、公共交通機関の充実、教育機関の集積による若者の活気など、熊本市の核となる役割を担う一方で、立田山や水前寺成趣園、熊本城、江津湖などの緑や湧水にも恵まれた、都会と自然、躍動と静寂が共存する潤いに満ちた地域です。
中央区で進めているまちづくりは、「住民が、ゆるやかにつながりあい、楽しみながら、生きがいを持って、めざすくらしのあり方をみずから考え、そのために、なにが必要か、なにをするべきか、検討し、選択し、行動できる、真の自主自立のまち」を基本理念として掲げ、昨年度より配置しました校区ごとの地域担当職員をはじめ区を挙げて、地域の主体的な取組みの支援や、地域課題の解決を図っているところです。
その推進に当たっては、行政のみならず、地域住民はもとより、事業者、教育機関などあらゆる主体がともに手を携え、総がかりで取組む必要があると感じており、とりわけ、市内の事業者の4割超が中央区に立地しているという特長を活かし、事業者の皆さまとの連携の強化が肝要であると考えております。
そこで、現在、中央区で取組んでいる事業者との連携による具体的な事案を2点ご紹介したいと思います。
まず1点目は町内会や地縁団体の自主自立的な活動「エリアをマネジメントする力」を高める取り組みについてです。これは、これまで多くの規制がなされていた地域にある公共空間(公園や河川など)を可能な範囲で柔軟な運用ができるよう、本庁関係部局と連携しながら、社会課題や行政課題の解消に繋がる試験的な事業を、地域や事業者の方々とともに進めるものです。中央区がハブになることで、地域と企業が連携し新たな取り組みや創意工夫によるまちづくりが進められるきっかけになればと思っております。
2点目は、地場のIT事業者との連携による、地域の価値向上につながる取組みです。
地元の小学生が地域の事業者を取材してホームページを作成し、その魅力をプレゼンテーションします。その中で、地域、事業者、児童との交流を促し、地域や地場企業に対する理解や関心を高めるとともに、その魅力を再発見し、ひいては地域人材の育成につながるものとして進めているところです。
これらに加え、今後、会員のみなさまはじめとして、さらなる連携の輪を広げつつ、地域の主体的な取り組みを支援してまいりたいと考えております。
最後に、来年、2019年は、熊本市政130周年を迎えるとともに、2つの大きな国際スポーツ大会の開催、熊本城ホールを含めた複合施設の完成、さらには、熊本城大天守の外観復旧や市民病院の再建などが予定されております。震災から力強く復興する本市のすがたを市民の方々に実感いただくとともに、広く国内外にお示ししていく年にしなければならないと考えております。
熊本県中小企業家同友会の皆様方には、様々な場面でのご協力、ご支援よろしくお願い申し上げます。
結びに、熊本県中小企業家同友会の更なるご発展と、会員の皆さま方の益々のご健勝、ご活躍を心から祈念申し上げます。
2018年11月号掲載
熊本市中央区長
石櫃 仁美
昭和58年 熊本市役所 入庁
平成22年 幸田市民センター
(現 幸田まちづくりセンター)所長
平成24年 広報課長
平成26年 東区役所次長
平成28年 健康福祉局総括審議員
平成29年 中央区長
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