各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
年頭の御挨拶
令和3年の新春を迎えるに当たり、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
熊本県中小企業家同友会におかれましては、日頃から県政の推進に御理解と御協力をいただいておりますとともに、「よい会社」、「よい経営者」、「よい経営環境」の3つの目的を果たすため、企業づくり、人づくり、地域づくりに意欲的に取り組まれ、特色ある活動を積極的に展開しておられますことに、深く敬意と感謝の意を表します。
昨年は、熊本地震からの復興途上にある中で、新型コロナウイルスが発生し、第一波が終わろうとしていた7月に豪雨災害と、トリプルパンチに見舞われた年でした。
未曾有の被害をもたらした7月豪雨から半年が経過しました。被災者のすまいの確保については、被災直後から応急仮設住宅の建設を進め、昨年の12月までに、808戸すべての仮設住宅が完成しました。また、被災された事業者の生業の再建に向けて、「なりわい再建支援補助金」を創設し、事業再建を後押ししております。昨年11月には球磨川流域の治水の方向性として「緑の流域治水」によって「命」と「環境」を守っていくことを表明するとともに、「令和2年7月豪雨からの復旧・復興プラン」を公表しました。本プランを道筋として、今後とも、国、流域市町村と連携し、被災地の創造的復興を加速して参ります。
新型コロナウイルス感染症への対応については、第一に、中小企業等の事業継続、雇用維持に向け、県独自の資金繰り支援をはじめ、国の雇用調整助成金等の活用などパッケージとして支援して参りました。また、宿泊業や飲食業等への感染防止対策に係る支援も行っているところです。 引き続き、感染拡大防止と地域経済や県民生活の回復のベストバランスを目指し、県民の皆様とともに、この難局を乗り切って参ります。
このような中でも、熊本地震からの復興は着実に進んでいます。熊本地震で甚大な被害に見舞われた阿蘇は、昨年8月にはJR豊肥本線が全線運転再開し、10月には国道57号北側復旧ルートと現道部が開通しました。今年の3月頃には新しい阿蘇大橋も開通予定です。熊本地震からの創造的復興が目に見える形で進んでいることは、県民の皆様にとっても明るい希望になると思います。
本県は、熊本地震、新型コロナウイルス、そして7月豪雨災害と大逆境の中にありますが、この大きなピンチをチャンスと捉え、熊本の創造的復興、さらには地方創生を成し遂げ、50年後、100年後の熊本の発展に繋げていきたいと思っております。
貴会の皆様には、引き続き、感染拡大防止と熊本県経済のさらなる発展に向けての御支援と御協力をいただきますようよろしくお願いいたします。 本年が皆様方にとりまして、輝かしい年となりますよう、心から祈念申し上げ新年のご挨拶といたします。
2021年1月号掲載
熊本県知事
蒲島 郁夫
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