各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
目指す企業の実現に向け 支援機関・施策活用のススメ
平成26年は、中小・小規模企業の皆様及び日頃ご支援させていただいている中小企業診断士にとって節目の年でした。
昭和38年、中小企業に関する施策を総合的に推進するために中小企業基本法が制定されました。
平成11年の法改正では、それまでの「救済型」から「成長発展する企業」への支援に重点を置くとの方針に転換しました。
そして、平成26年6月、全体の10% ~20%と言われる成長発展型企業支援から80% ~90%を占める「地域にしっかり根ざして地域を支え雇用を守っている小規模企業」を支援していくとの方針の下、小規模企業振興基本法が制定された記念すべき年でした。
前後して、アベノミクスの効果を地域中小・小規模企業に浸透させるために各種支援策(持続化補助金、創業補助金、ものづくり補助金等々)が講じられていることはご承知の通りです。
ところで中小・小規模企業の経営者の皆様にご質問です。
①5年前、10年前にご自分の会社を5年後、10年後に
どうしたいとお考えでしたか?※年数は何年でも結構です。
②5年後、10年後の現在、そうなっておられますか?
③もしそうなっておられないのなら、それはどうしてですか?
恐らく、人の問題をはじめとして、商品(技術、品質等)、資金、お客様や取引先、そして競争相手等々、対応・解決しなくてはならない課題が山積しているのではないでしょうか。
ところが、経営者の皆様の日常はとても忙しく、重要な課題にじっくり向き合えないのが現状ではないかと思います。
このような経営者の皆様をご支援していくために、皆様の身近に多くの支援機関や支援施策が用意されています。
各地域の商工会議所や商工会、中小企業団体中央会、くまもと産業支援財団、信用保証協会、産業技術センター、知財総合支援窓口、ポリテクセンター等々の支援機関が各企業の皆様が直面されている経営課題の解決を無料(一部有料あり)でサポートしています。なお、各金融機関も支援機関になっています。
さらに、支援強化の目玉として、昨年6月、中小企業庁が各県にコンサルティング機能を持った無料の経営相談所「よろず支援拠点」を開設しました。直面する問題をどこに相談したらいいのか分からない場合は「熊本県よろず支援拠点」(096-286-3355)が適切な支援機関と連携を取って対応しています。
皆様のお近くには様々な支援機関が、経営全般をはじめ、人、資金、技術、新製品、知財、マーケティング、展示会、海外展開等々に関して様々な支援施策を用意し、皆様の経営課題解決を支援しています。
そして、私たち中小企業診断士は国家資格を持つ経営コンサルタントとして、県・市等の行政及び各支援機関の皆様と一緒に、各企業の現場にてお手伝いさせていただいております。
どうぞ、経営者の皆様が目指しておられる企業像実現に向け、各支援機関及び各種支援施策をどんどん活用されてください。
2015年5月号掲載
一般社団法人
熊本県中小企業診断士協会 会長
鹿子木 康
昭和31年9月生まれ、菊池郡菊陽町出身、明治大学法学部卒業、熊日広告社等で営業職等を経て平成10年4月中小企業診断士登録、同年11月中小企業診断士鹿子木事務所開業、平成24年5月熊本県中小企業診断士協会会長、平成26年4月熊本県よろず支援拠点コーディネーター、(公財)くまもと産業支援財団登録専門家、熊本県商工会議所連合会エキスパート、熊本県商工会連合会エキスパート
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