各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
共に創る「共創」のまち御船町
東日本大震災で被災された方々、先の台風12号で犠牲になられた方々のご冥福をお祈りしますとともに、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。一日も早い復旧、復興を祈っております。
さて、御船町は熊本県の中央部に位置し、町の中心には清流御船川が流れ、各地に石橋が残る自然豊かな町です。昭和54年8月、中生代白亜紀(約9000万年前)の地層である御船層群から、わが国から初めての肉食恐竜「ミフネリュウ」の歯の化石や国内最古級のバドロサウルス類の頭骨化石も発見され、恐竜の里・御船町としても全国的に注目を集めています。
道路事情は、九州自動車道の御船ICをはじめ、国道2本が町の中心を通っています。平成19年度に国道443号の改良工事が終了し、国道445号も来年度には改良工事が終了する予定です。そして、2本の国道と中心市街地を結ぶ、町の都市計画道路「シンボルロード線」も平成24年に完成予定です。
さらに、道路網に合わせたコンテンツの充実を図るため、御船町都市再生整備計画事業として街なかギャラリー、新恐竜博物館、子育てふれあい館、観光交流センター、ふれあい広場等の建設を町民と協働で計画しました。この計画策定においては、策定プロセスが評価され、先日、国土交通省外郭団体主催の第6回まち交大賞で創意工夫大賞を受賞することができました。
企業誘致は、私が平成19年4月に町長に就任してから、町の組織として新たに企業誘致係を設置し、町の企業誘致に対する姿勢を明確にしたことにより、本町にある白岩産業団地に2件の起業がありました。さらに、町内企業の横の連携を深めるため、御船町企業連絡協議会を設立し、参加企業のフォローアップをしています。
また、新たな産業の創出に向け、昨年度光ファイバーを町内全域に敷設し、御船町のどこからでもインターネットを活用したビジネス展開ができるようになりました。
このような現状を踏まえ、今年4月に行われた町長選挙において、マニフェストの基本理念を「共に創る「共創」のまち御船町」とし、政策の柱の1つとして「地域ブランドと地域ビジネスで経済的に豊かになる御船町」を掲げ、再選を果たすことができました。
具体的には、御船町民1人当たりの所得の増加を町の目標として設定し、主な事業として①インターネットを活用した通信販売の拡大②御船町ブランド「御船町のほまれ」の認定と情報発信③地域資源の活用や地域課題のビジネス化④環境ビジネスの応援⑤交流人口、移住人口の増加―などに取り組んで行きたいと考えています。
本町のさらなる発展のため、町全体で取り組んで行こうと考えておりますので、会員の皆様におかれましては、是非、御船町をビジネスの場としてご検討下さいますようお願い申し上げます。
また、中小企業は、国、自治体の経済を支える礎だと考えています。現在、中小企業振興条例の制定に向け検討を開始したところです。企業と町の役割を明確にし、両者の良い関係を築いていきたいと思います。
最後に、貴会の益々のご発展と会員の皆様のご活躍とご健勝をお祈り申し上げます。
2011年10月号掲載
御船町 町長
山本 孝二
昭和33年生まれ。
昭和57年佐賀大学農学部卒業、同年御船町役場に採用。
平成19年議会事務局長を最後に退職。
同年4月町長選挙で初当選。現在2期目
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