各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
みんなでつくる元気な宇土市
今日、少子高齢化や高度情報化、国際化、地球規模での環境問題など、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。特に人口減少社会が現実となっている中で、これらの新しい課題を解決しつつ、多岐にわたる市民ニーズに対応したまちづくりの施策を展開することは容易ではありません。
このような状況は本市に限ったことではありませんが、だからこそ、今、個性のある魅力的なまちづくりを進めることで、人口増加につながる元気と賑わいを取り戻せる好機としなければなりません。その魅力あるまちづくりを実現させるための大きなカギが「市民の力」であり、行政主導ではなく市民と行政の総力を結集することが何よりも大切だと考えています。
現在、この「市民の力」を基礎にして、元気な宇土市をつくりあげるためのまちづくりの指針として、「第5次総合計画」の策定を進めています。市民本位の行政運営を掲げ、「元気のある、住んでみたい、住み続けたい宇土市」の実現に向けた取り組みをスタートしました。
その一環として、総合計画に市民の声を反映させようと市内7地区において「まちづくり座談会」を各2回開催しました。座談会では具体的な事業の提案をはじめ、基本構想の素案に対しても活発なご意見をいただきました。
その中の一つとして、「豊かで活気あふれるまちづくり」が上げられます。
定住人口と交流人口を増加させ、まちに賑わいと豊かさをもたらす産業・経済活動の活性化は、多くの市民の願いです。このため、本市では空き店舗対策や中小企業融資制度の拡充に力を注ぐとともに、生産基盤の整備や後継者の育成、経営の多様化などを促進していきます。また、地域特性を活かした農林水産業の発展を図りながら、地域交流の場、ふれあいの場を兼ねた商業施設の整備など、中心市街地の活性化も推進していく必要があります。
一方、産業の振興と雇用機会の創出を図るため、これまでも企業誘致を積極的に推進してきましたが、停滞する経済情勢の中、近年では特に製造業などの企業立地が鈍化傾向にあります。しかし、企業立地による雇用の拡大など地域経済への波及効果が大きいことは言うまでもなく、情報通信関連産業などの非製造業に重点を置いた企業誘致に取り組み、新たな雇用創出と産業基盤の強化に努めてまいります。
また、九州新幹線全線開業を好機として、観光と物産の振興を図るとともに、本市の玄関口であるJR宇土駅周辺の整備にも努めていかなければなりません。
これらの内容を含めて、本市が目指す将来像を「みんなでつくろう元気な宇土市!」とし、総合計画に掲げる重点施策を積極的に展開し、元気のあるまちづくりに取り組んでまいります。
中小企業家同友会の皆様にも地域に根差した同友会として社会的責務を遂行されるとともに、本市の発展にご協力を賜わりますようお願い申し上げます。
2011年2月号掲載
宇土市 市長
元松 茂樹
昭和40年3月8日生まれ
昭和58年3月熊本県立宇土高等学校卒業
昭和62年3月熊本商科大学(現 熊本学園大学)商学部卒業
卒業後、民間企業を経て平成3年4月宇土市役所入庁。
その後、総務企画部総務課人事係長、総務
企画部総務課行政係長を務め、平成21年12月退職。
平成22年4月29日宇土市長就任
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