一般社団法人 熊本県中小企業家同友会

特集

各界からの提言

各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ

次世代のために ~環境問題とCSR活動の意義~

熊本県中小企業家同友会の皆様には日頃から経済活動を通して、地域活性化にご支援を頂いていますことに深く感謝申し上げます。


この度、寄稿のお話を頂き、「熊本羅針」を読ませて頂きました。会員皆様の同友会理念に対する強い活力を感じ共感致しました。私達の地域人吉球磨10市町村では、昨年4月に日本遺産第1号に認定されたのを機会に、今まで以上に連携を深め、文化財を始め構成文化財四十一を最大限活かし観光客の誘致に関係機関一丸となって取組んでおります。また、昨年同時期に設立されました同友会人吉支部の皆様にも「相良700年が生んだ保守と進取の文化―日本で最も豊かな隠れ里―」日本遺産の活用に於いても大いに期待をしているところでございます。


政府上げて地方の時代、「地方創生」を声高に推進している今こそ、地方(田舎)の良さ、そして地方の重要性をあらゆる機会に発信して、理解を得る必要があると思います。地球規模のCO2放出による温暖化はじめとした環境問題は、排出ガス削減の技術改良、研究は勿論、それと同時に森林の持つCO2吸収力、水源涵養、治山等の公益性を啓発して人々の理解を得て、川下の方々の資金援助を頂きながら森林の整備に力を入れ、実行する事が急がれていると思われます。わが多良木町では、林業従事者の雇用場の確保に繋がるとの思いで、 平成23年度から先人の方々が育てて頂いた町有林を毎年約10ヘクタ-ルの皆伐施業を開始し、植林、下刈、除伐、間伐の循環型林業施業が回り始めております。同友会の「同友の森づくり」事業も同様の趣旨のもとに行われているものと思います。同事業の発展と広がりを大いに期待致しております。自然を大事にするという考えは、森づくりは勿論のことゴミの減量、分別、再利用に繋がるものと思います。同友会の皆様と共に頑張りましょう。これからの人口減少社会のあり方、地方(田舎)の良さを活かす対応が求められる社会になると思います。 東京一極集中の社会を見直し自然を守っている地方(田舎)の重要性、必要性を発信して、Uタ-ン、Jタ-ン、Iタ-ンによる移住を進めています。限界集落の挑戦として、世帯数70世帯、人口133人、高齢化率73.7%の(H27.1.1現在)槻木地区に集落支援員を採用して取組んでいます。住み慣れた土地に最後まで住み続けたいとの思いに、町として応え実施致しました。採用した支援員の家族に小学校に入学する子供さんが居たので、休校中の小学校を七年ぶりに再開校致しました。そのことにより地域の人達が授業参観だ。発表会だ。運動会だ。読み聞かせだ。 といろんな行事の度に学校に集まるようになり、笑い声が響く所となり、子どもや学校の存在の大きさとそれによる効果に改めて驚いているところです。その様子が新聞、テレビで報道され、田舎の人情、絆、自然環境の良さに価値を求める人々に届き、1人、2人、1家族、2家族と移住して頂く人達が増えることを願っています。


多良木町はNTT西日本の協力により、民設民営で光ブロードバンド網を町内全域に整備しております。これはインターネットによる業務が、都会と同様に出来るということで、自然環境に恵まれた、身も心も共に癒しながら毎日の仕事が出来る、このような環境で生活を送りたい方、事務所も休校中の小学校が2校あります。多良木町は大歓迎致します。御一報をお待ちしております。


同友会の皆様への提言にはなりませんでしたが、私も町長に就任する前には弱電関係の会社を10年間、縫製の会社を20年間経営していました。その間同業者の方との情報交換、異業種の方との意見交換は今でも役に立っております。これを機会に熊本県中小企業家同友会の皆様とのお付き合いをお願いし、今後益々の熊本県中小企業家同友会のご発展をご祈念致しまして、ペンを置かせて頂きます。


2016年4月号掲載

球磨郡多良木町長 松本 照彦

球磨郡多良木町長
松本 照彦

昭和23年2月6日生まれ。41年東海大学第二高校卒業、45年東海大学卒業、60年(有)松本産業代表取締役、平成11年多良木町議会議員、17年多良木町長、現在に至る。現在球磨郡町村会会長、上球磨消防組合組合長、川辺川総合土地改良事業組合組合長、球磨郡公立多良木病院企業団開設者協議会副会長、人吉球磨広域行政組合副代表理事、多良木町社会福祉協議会会長、上球磨に高校残そう存続協議会会長、多良木町森林組合理事

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