各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
時代の少し先を予測する
皆様、こんにちは。この熊本羅針5月号が皆様の手元にある頃は、新しい元号での新しい時代が始まっています(原稿作成は3月末で桜は五分咲きです)。
新しい時代に入り、東京ではオリンピックに向けた最終準備が、熊本でもスポーツイベントや再開発計画が目白押しなので、同友会会員の皆様も平成時代に引き続き、ご多忙のこととお慶び申し上げます。
私が所属しております(一社)熊本県中小企業診断士協会は、中小企業・小規模事業者様のご支援を主業として活動している中小企業診断士資格保有者の団体です。日頃、各商工会や商工会議所他の支援機関等で活躍している会員も多く、皆様ともお会いする機会があるかと存じます。ご興味がございましたら、当会のHP(shindan-kumamoto.jp)をご覧ください。
経営者や経営幹部にとって重要なミッションは多くありますが、その一つは、「将来を予測する」ことだと思っています。我々も個社の事業計画策定のお手伝いをする場合に、現状の分析を基に将来をできる限り具体的に予測します。
未来の予想は非常に難しい作業なのですが、多くの要素を基礎に考えることによって、「凡そこのようになるのではないか」という感覚にはたどり着くことができます。
今後、新しい時代はどのように訪れるのでしょう。未来を予測するにあたって、いくつかのキーワードが挙げられます。
私が注目しているのは、「グローバル化」と「デジタル化」です(某新聞からの引用です)。
今暫くは人手不足が続きそうなので、外国人の移住や就業が増加することはほぼ間違いないと予測できます。さらに日本を訪れるインバウンド客も増えるので、どのように対処するか。英語はもちろん、様々な言語でのコミュニケーションが必要となるでしょう。スマホを介しての会話、あるいは翻訳ロボットが闊歩する社会へと変容するのでしょうか。
デジタル化ということはどういうことなのか、今更ではありますがしっかりと認識しておくことも大切と思います。私は「昭和」生まれのアナログ人間ですが、「平成」生まれはデジタル(あるいはデジアナ)な資質を持った人達です。さらに新しい世代はどんな人達でしょう。すべてを数値(0と1)で捉えることに迷いのない社会もすぐそこにありそうです。多分、その都度の対処療法でなんとかなるのですが、予測しておいて(想定内で)実現するのと、そうでない(想定外の)場合では、その後のアクションがかなり変わります(地震等の被災経験のある方はご理解いただけると思います)。
経営者あるいはリーダーとしては、将来起こり得ることを予測しつつ、現実に立ち向かうことが大切です。
経営支援専門家の立場から、少し先のことを予測しつつ日々過ごされますようご提案申し上げます。「そうはいっても月末が心配」というお声があるかもしれないことは重々承知しておりますが。。。
2019年5月号掲載
(一社)熊本県中小企業診断士協会
会長
井上照教
大分県日田市出身、熊本市在住、1968(昭和43)年4月15日生まれの51歳。立命館大学産業社会学部を卒業後、複数の企業勤務を経て2006年に中小企業診断士として独立開業、様々な業種業態の中小企業の経営支援に従事。2018年5月より現職。
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