一般社団法人 熊本県中小企業家同友会

特集

各界からの提言

各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ

健康経営を経営指針に

2019年4月25日に、熊本県中小企業家同友会様と協会けんぽ熊本支部は、「健康経営の普及・推進に向けた協力連携に関する協定」の締結を行いました。
 本協定は、会員事業所様による健康経営を普及促進し、健康づくり事業を推進することで、健康状態に起因する事故を防止し、心身ともに健康な状態での業務の遂行、働きやすい職場環境の推進ならびに健康寿命の延伸、生活の質の向上を図ることを目的としております。
 この背景には、社会の高齢化率が高まる中、急速な少子化とも相まって生産年齢人口の減少が進み、企業の人的資源は今後益々限られていくという避けられない現実があります。
 また、従業員の高齢化に伴い、健康状態に起因する事故防止などのリスクマネジメントの重要性も高まってきます。
 これらの課題解決のためには、事業所として従業員の健康管理・増進に積極的に取り組み、長く元気で働くことのできる環境を整備していくことで、従業員の定着を促し、安定的な人材確保に繋げていくことが求められます。
 また、従業員の健康課題を把握し、早期の段階で必要な対策を講じることは、健康状態に起因する事故の防止に繋がると考えております。

このたび、協会けんぽ熊本支部では、「ヘルスター認定2019」を行いました。この認定は、2年に1回、事業所様の健診受診率や健診の結果、加えて健康づくりのための取り組み状況を点数化し、1つ、2つ及び3つ星事業所として認定をしているものです。今回は、3つ星事業所様をすべて訪問させていただき、社長様に認定証を手渡しいたしました。3つ星の27社すべての事業所において、明るく活気あふれる社風文化漂う雰囲気を感じましたことは、うれしい驚きでした。トップの想いが社員に伝わり、まさしく会社をあげて健康づくりに取り組んでいらっしゃる・・・それぞれ特色のある取り組みもされており、その取り組みを誇りとされています。この素晴らしい取り組みの数々につきましては、今後、横展開させていただく予定としております。
 また、ヘルスター認定事業所と、健康宣言をされていない事業所との健診結果比較を行ったところ、メタボリスク、脂質リスク、腹囲リスクにおいてヘルスター認定事業所のリスク保有率の伸びが明らかに鈍化しており、特に喫煙率は大幅に減少している結果が明らかとなりました。
 この結果を目の当たりにし、健康宣言を契機としてヘルスター認定を目指していただくことが、事業所の健康度アップに繋がり、生産性向上を伴った企業業績の進展に繋がっていくものと確信した次第です。
 中小企業家同友会に属しておられるみなさまの、事業にかける熱い想いを先の総会の場でも感じております。

協定をきっかけとし、すべての基盤となる健康を支え、働きやすい職場環境の推進そして健康寿命の延伸、生活の質の向上という目的の達成に向けて、私どもはみなさまとご一緒に取り組んで参りたいと考えております。
 「健康経営」の取り組みを中小企業家同友会すべての事業所の経営指針のひとつと位置づけ、まずは「ヘルスター健康宣言」エントリーをよろしくお願いします。活気ある事業所を目指す第1歩を踏み出していただくことを期待しています。*「 ヘルスター健康宣言」エントリーシートは、熊本県中小企業家同友会事務局又は協会けんぽにお問い合わせください。

 

2019年10・11月号掲載

全国健康保険協会 熊本支部支部長 斉藤和則

全国健康保険協会
熊本支部支部長
斉藤 和則

1950年生まれ、熊本県宇城市(旧松橋町)出身、1973年4月(株)肥後銀行入行、2006年6月事務統括部長、2008年8月理事、2008年10月全国健康保険協会熊本支部支部長就任現在に至る。ほかにも、熊本県における医療費の見通しに関する計画検討委員会委員、熊本市・上益城地域医療構想調整会議委員、熊本県国民健康保険運営協議会委員等委嘱を受け保険者としての意見発信を行っている。

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