各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
年頭の御挨拶
明けましておめでとうございます。
皆様には、新年を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
熊本県中小企業家同友会におかれましては、日頃から県政の推進に御理解と御協力をいただいておりますとともに、「よい会社」、「よい経営者」、「よい経営環境」の3つの目的を果たすため、企業づくり、人づくり、地域づくりに意欲的に取り組まれ、特色ある活動を積極的に展開しておられますことに、深く敬意を表します。
また、昨年9月には、若手経営者が集う「第47回青年経営者全国交流会」を熊本で開催され、全国から参加された仲間とともに学び、語りあいながら、復興が進む熊本の姿をご覧いただくことができました。大会の開催に御尽力いただきましたことに心から感謝申し上げます。
未曽有の被害をもたらした熊本地震から4回目の新年を迎えました。震災で傷ついた熊本城の大天守は雄姿を現し、益城町木山地区の土地区画整理事業については地元の皆様の御理解と御協力を得て事業に着手しました。また、阿蘇方面への主要なアクセスルートである県道熊本高森線の俵山ルートも全面復旧するなど、熊本の復旧・復興は着実に進んでいます。県では、被災された中小事業者の復興を後押しするため、復興経営サポートオフィスによる経営課題の解決支援や、制度融資による資金繰りの支援にも力を入れているところです。
私は、被災された方々の痛みを最小化することを最重要課題と考えて全力で取り組み、ピーク時には約4万8千人に上った仮設住宅等への入居者のうち、約4万2千人の方々が住まいを再建され、グループ補助金を利用された被災事業者の方々につきましても約97パーセントが復旧を完了されました。
しかしながら、住まいや事業所の再建にこれから取り組まれる方々もいらっしゃいます。被災された方々の状況や意向を丁寧にうかがい、一人一人のお気持ちに寄り添いながら、残された課題の解決に引き続き重点的に取り組んで参ります。
今夏には、東京オリンピック・パラリンピックを迎え、日本中が世界トップレベルの選手のプレーに熱狂し大いに盛り上がることでしょう。本県では、3月に、空の玄関口である阿蘇くまもと空港に、ラオスとの定期航空路線が就航する予定であり、本県と東南アジアを結ぶ初めての航空路線の開設となります。また、海の玄関口である「くまモンポート八代」の完成も目前に迫っています。皆様方にもこれらの機会を最大限に活用していただき、アジア地域との交流拡大や海外からのインバウンド需要の取り込み、熊本からアジアへのビジネス展開に繋げていただけることを期待しております。さらに、阿蘇へのアクセスルートである国道57号や国道325号の全線開通や、南阿蘇鉄道の全線再開の見込みも示されたところであり、観光や産業の振興を通じて、多くの方々に「熊本は元気です」とお伝えいただきたいと思います。
貴会の皆様には、引き続き、創造的復興と熊本県経済のさらなる発展に向けての御支援と御協力をいただきますようよろしくお願いいたします。
本年が皆様方にとりまして、輝かしい年となりますよう、心から祈念申し上げ新年の挨拶といたします。
令和2年 元旦
2020年1月号掲載
熊本県知事
蒲島 郁夫
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