各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ
政令指定都市・熊本の誕生、更なる発展に向けて
本年4月、熊本市は政令指定都市へ移行し、新たな都市づくりがスタートしました。
身近な区役所において多くの行政サービスが受けられるとともに、道路の一体的管理をはじめ、医療、福祉、教育分野などで移譲された権限を生かしたサービスも提供できるようになり、また各区の特性を生かしたまちづくりが区民の皆さんとの協働のもと進められています。
また、昨年の九州新幹線全線開業も相まって、経済分野においては、観光をはじめコンベンション開催地、企業の立地・進出先として選ばれる都市・熊本の魅力や知名度が向上し、地域産業の創出・活性化に大きな効果が今後もたらされると考えています。
本市では、この好機を最大限に生かすべく、国内外へ向けて「指定都市・熊本の誕生」と「都市の魅力」をアピールするなど、都市ブランドの一層の向上に努めているところであり、以下、主な取組みをご紹介します。
まず農水分野においては、全国1位の産出額を誇る「なす」や「スイカ」、全国に名を馳せる「肥後ハマグリ」など農水産物の魅力を多くの方々に知っていただくため、生産者や企業等の皆様が自ら商品の販売や情報を発信できるHP「くまもと農商工連携サイト」を開設したほか、農商工連携と6次産業化の推進、販路拡大に向けて11月には九州全域を対象に大規模な「九州食の展示商談会」の開催、そして香港やシンガポールでの商談会も予定しています。
また、商工分野においては、地域産業の支援として新製品・新技術研究開発助成や大学等の研究シーズと企業ニーズのマッチングなど、企業誘致に向けては、これまでの企業立地の補助制度を九州最大規模に変更するとともに、食品・半導体・輸送用機械・医療製品・環境関連産業を重点分野とした優遇措置の創設、また物流支援としては昨年度から「熊本港」でのコンテナ取扱いに新たな助成制度を開始したほか、平成27 ~ 28年度完成に向けて九州自動車道における北熊本及び城南スマートICの整備も計画されています。
更に交流拠点都市に相応しい魅力と賑わいを創出するため、桜町・花畑周辺地区を核として中心市街地の再デザインに取り組んでいますが、特に桜町地区の再開発に併せ、大型集客施設(MICEマイス)の整備を目指すとともに、官民一体となって開催誘致に取り組むため「熊本MICE誘致推進機構」の立上げも行います。
このMICEは、国際会議や学会等のコンベンションに加え、展示会や見本市など様々なイベントなど集客事業の総称であり、大きな経済波及効果をもたらすとともに都市の知名度や魅力向上に寄与することから全国で厳しい都市間競争にある中、本市としても積極的に取り組んでいくこととしています。
また、桜町・花畑周辺地区を通る道路(通称・シンボルロード)を全面的な歩行者空間に変更し、市民や観光客の皆様が歩くことを楽しめる空間「シンボルプロムナード」として整備する計画の検討も行っています。
このように、指定都市に相応しい魅力と活力の創出、日本一暮らしやすい都市の実現に向けて様々な事業を展開していますが、中小企業家同友会の皆様におかれては、これらの取り組みを積極的にご活用いただき、今後とも地域経済を牽引する団体として一層活躍されることを心からご期待しております。
2012年8月号掲載
熊本市農水商工局 局長
多野 春光
昭和31年8月5日生まれ、
55年3月熊本大学理学部卒業、56年熊本市入庁、平成17年総務局総務部行政経営課課長、
21年交通局次長、23年観光文化交流局局次長、24年農水商工局局長
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