一般社団法人 熊本県中小企業家同友会

特集

各界からの提言

各界から熊本同友会会員へ向けた熱きメッセージ

「ず~っと住みたい “わがまち北区”」を目指して

熊本市が政令指定都市に移行し、5つの区役所が設置されてから、3年が過ぎようとしています。各区では、まちづくりビジョンの実現に向けて、区役所を拠点とし、それぞれの特性や魅力を生かしたまちづくりに取り組んでいるところです。


北区では、目指す区の姿を「ず~っと住みたい“わがまち北区”」とし、その実現に向けて、「健康と暮らしの安全・安心の向上」「住みやすい住環境の整備」「まちの賑わいと産業の振興」「地域資源の継承と活用」「住民自治と協働の推進」という5つの基本方針を掲げ、まちづくり推進事業等に取り組んでいます。また、北区の花としてひまわりを選定し、その周知に努めているところです。


今年度の主な事業の一つ「北区資源マップづくり」についてご紹介します。


北区には、歴史的史跡や、豊かな自然、おいしい農産物などたくさんの宝物があります。加えて、あまり知られていない寺社や旧跡、お薦めの食べ物なども数多くあります。そこで、住民ワークショップを開催し、地域のことを一番よく知っている地域住民の方々と協働で、これらを掲載したマップを作ることとしました。


まず、若い世代の声を聞くために、北区内8つの中学校の中学生と、高校生にも参加してもらい、中高生によるワークショップ「北区の未来予想図を描こう!」を実施しました。子どもたちからは、「北区にはいいところがたくさんある」や「北区の知らなかったことを知ることができた」等の感想と10年後の北区について「住んでいてよかったと思いたい」や「北区を誇りに思っていたい」「若い人が活躍できるまち」等々の意見が出されました。


続いて、北区役所、北部総合出張所等4箇所で、住民ワークショップを実施し、毎回約30名の方々が参加し、有名どころから、へぇ~なものまでたくさんの情報をいただきました。中には地図や古い資料を持参して熱く語る方もいて、大いに盛り上がりました。


一方、ワークショップの開催に向けて、職員研修を実施し、受講生による自主活動グループ「きたくぶ」を発足しました。まずは自分たちが知らなくてはと、休日に、食べ歩きコースや自転車コースなどを設定し、まち歩きを行ったり、ワークショップではファシリテータを務め、その取りまとめ等も含めて、マップづくりの中心となっています。


現在、部員は約20名ですが、区役所全職員に拡げ、やがては住民の方々にも入っていただいて、一緒に活動できたらなと夢は膨らんでいます。


できあがったマップを使って、歩き、食べ、学び、遊ぶ中で、新しい出会いや発見をしていただきたい。そのために、来年度は、マップを使ったまち歩きのイベントを住民の方々と一緒に実施するなど、北区の魅力を発信し、交流や賑わいにつなげていきたいと考えています。また、今回、載せ切れなかった情報がたくさんありますので、第2弾、第3弾のマップも作りたいと思っています。


北区は地域活動がとても盛んで、地域の絆が大切に育まれています。ワークショップに参加してくれた子どもたちもそうでしたが、地域の行事等に参加させていただく中で、住民の方々の地域に対する熱い思いが子どもたちにしっかり伝わっているということを強く感じています。将来、ふるさとを離れたとしても、北区の花ひまわりを見て、ふるさと北区を思い出し、帰ろうかなと思ってくれたら最高です。


同友会の皆様方におかれましても、北区のまちづくりへのさらなるご支援・ご協力をよろしくお願い致します。



2015年2月号掲載

熊本市 北区長 田上 美智子

熊本市 北区長
田上 美智子

昭和33年、北九州市生まれ。
昭和56年3月九州大学農学部卒業、同年4月熊本市入庁。子育て支援課(現子ども支援課)長、文化生活部長、富合総合支所長、南区役所次長、企画振興局次長を経て、平成26年4月から現職

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